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不思議体験

柳生先輩さんによる不思議体験にまつわる怖い話の投稿です

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短編 2026/02/21 11:57 93view

ふと、気づいた。

影は一度も“攻めて”こない。

俺の動きを再現しているだけだ。

試しに、わざとバランスを崩した。

転ぶふりをする。

影も、同時に転んだ。

心臓が止まりかけた。

影は、俺の動きと一拍もずれない。

完全な同調。

ゆっくりと顔を上げる。

月明かりが差し込んだ。

影の輪郭がはっきりする。

――俺だった。

同じ目。

同じ表情。

同じ制服。

だが、違う。

影の“俺”は、笑っていた。

俺は笑っていない。

次の瞬間、視界が揺れた。

立っているのは一人。

グラウンドの中央。

俺は自分の身体を、少し離れた場所から見ていた。

影だったはずの“俺”が、こちらを見ている。

「君の判断は合理的だ」

それは俺の声だった。

「だから、無駄がない。だが――」

影の俺がボールを蹴る。

「感情の揺らぎも、データとして必要だ」

ボールが俺の身体をすり抜ける。

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