奇々怪々 お知らせ

不思議体験

ゴンゾウさんによる不思議体験にまつわる怖い話の投稿です

駅のホーム、午前0時12分
長編 2026/02/02 19:21 272view

「隣に、座ってたんです」

「私が座った瞬間に。まるで、**最初からそこにいたみたいに**」

「そして——今度は、こう囁いたんです」

「『次は、一緒に降りましょうね』」

取材後、私は聞いた。

「今も、その女性は——」

彼は頷いた。

「毎晩です。どの駅から乗っても。どの路線でも」

「必ず——**隣に座ります**」

「そして、毎晩——少しずつ、話しかけてきます」

「最初は『次は一緒に降りましょう』」

「昨日は『もうすぐ、あなたの家を教えてください』」

「今日は——」

彼は、震える手でスマートフォンを取り出した。

画面を見せた。

LINEの画面。

見知らぬアカウントからのメッセージ。

アイコンは——女性のシルエット。

メッセージには、こう書かれていた。

**「今日、教えてもらえましたね。ありがとうございます」**

送信時刻は——午後10時47分。

つまり、この取材が始まる13分前。

「でも、私——**住所なんて教えてません**」

彼の目から、涙が一筋流れた。

「教えてないのに——**知ってるんです**」

取材を終えて、私は——なぜか、荻窪駅に向かった。

理由はわからない。

ただ、**行かなければならない**と感じた。

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