冷静なオペレーターの声に促されて、公園で人が倒れているのを見たこと、その周りにいた人に怒鳴られて逃げていることを拙い言葉で伝えました。
パニックになっている私たちを、オペレーターは優しい言葉で落ち着かせてくれ、近くの交番に行くように言いました。
その後のことは、気が動転していてよく覚えていません。
交番のお巡りさんと話をしたこと、その後に母が迎えに来たこと、私とマナミちゃんの母親が二人とも蒼白な顔をして「もう旧市民公園と児童館には行くな」と言ったことはぼんやりと覚えています。
後で親に聞いた話ですが、
あの公園に警察官が到着したときにはもう誰もいなかったそうです。
その場には確かに数人分の足跡と人間が横たわった痕跡が残っていましたが、争った形跡も血が流れた跡もなかったそうです。
警察は捜査の末、事件性なしと判断し、
保護者たちは「何かの撮影でもしてたんじゃないか」、「病気で倒れたけど、その後起き上がって立ち去ったのではないか」「酔っ払いが寝ていただけじゃないか」と様々な推測を聞かせてくれました。
あれからもうすぐ二十年になります。
私は未だに倒れた人間を囲んで立つ四人の姿と、
大丈夫ですから、と叫んだあの人の顔が忘れられません。
前のページ
3/3
この話は怖かったですか?
怖いに投票する 2票


























※コメントは承認制のため反映まで時間がかかる場合があります。