それがいい。
そしたら殺虫剤でもかけてやるから」
と言うと、テーブルに置かれた皿をさっさと片付けだした
そして台所に行き食器を洗いながら、
「ごめんね美和、今晩こそは止めようと思ったんだけど、あのクソオヤジときたらトドのように寝転がってゴキブリ一匹も殺そうとしないもんだから、つい」
と申し訳なさそうに私を見る。
私はやれやれと苦笑いすると、リビングから出ていった。
※※※※※※※※※※
父が突然会社を辞めて、かれこれ3ヶ月になる。
このまま会社の歯車で終わりたくないという安い青春小説の主人公の捨てゼリフのような理由で、28年勤めた会社を見限ったらしい。
だが辞めてからの父は新しい職を探すわけでもなく、ただ1日中リビングのソファーでゴロゴロしていた。
本人が言うには、これは怠惰を貪っているのではなく、これからの自分の新しい生き方を練っているんだということだった。
母はそんな父の姿が耐えられないようで、事あるごとにケンカをしていた。
※※※※※※※※※※
そしてその翌朝のこと。
─キャー!
母の悲鳴が聞こえたから、何事か?と私は洗面所から出てリビングに走る。
この話は怖かったですか?
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いつリンゴを投げつけるのかハラハラしました
カフカ?
コメントありがとうございます
─ねこじろう
フランツ・カフカの「変身」を思い出した、面白いです
なるほど、カフカですか。
なかなかの着眼ですね
─ねこじろう
朝、目が覚めると自分が巨大な虫になっていた。
どうやって父はゴキブリになるんだろう
友達のお父さんもゴキブリになって消えたのかな????
親が子供を産んですぐに消えたのはゴキブリになったからかな??
皆様、様々なコメントありがとうございます
─ねこじろう
感動しました
不思議な話でした!!
凄かったっっ。