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色々ありすぎるさんによるにまつわる怖い話の投稿です

呪いのハガキ
短編 2025/11/02 17:21 714view

ちょっと昔の話なんだけど、旦那の実父が亡くなった時のこと。

旦那の両親は旦那兄弟が子供の頃に離婚、その後は母親の方に引き取られたものの振り回されてまくってきてた。
旦那は実父とはほぼ絶縁、だけど兄弟はたまには会ってたとのこと。
養育費も支払ってなかったようなんだけど、その代わり実父はン千万かの遺産を残しててくれてた(生前旦那兄弟のその存在を伝えてた)
相続の権利はもちろん旦那とその兄弟にあったんだけど、実父の兄弟たち(旦那から見て叔父叔母)がめちゃくちゃ文句言ってきた。
「お前たちにそんな資格はない」だの「筋が違う」だの。
でもまあ、法律的には完全に旦那兄弟の権利だったから、普通に相続した。

で、ここからが本番。
2ヶ月に1回くらいのペースで、旦那兄弟それぞれの家に葉書が届くようになった。
差出人は実父の兄弟の奥さん、つまり“元叔母”。

その内容っていうのが「意地汚い」「卑しい性根」「血筋が悪い」「底辺」とか、そんなのがびっしり敬語で書かれてる。
しかも葉書だから配達員とか他人の目に入るのを狙ってるっぽい。
もう嫌がらせというか、呪いの手紙レベル、葉書だから呪いのハガキか。
でもまあこんなの反応したら思う壺だと思って旦那も兄弟たちも最初は完全スルーしてたんだけど、ある日その葉書を旦那兄弟のひとりが母親(私の姑)に見せちゃった。
そしたら姑がブチ切れて、封書で“反撃の手紙”送ったと報告してきた。
「言い返してやったのよ!」と勝ち誇ったように言ってくる。
どうやら相手の罵詈雑言に負けないレベルのものを書いたらしい。
しかも姑、「こっちの住所は書かなかったのよ~。書いたらこっちにも来るでしょ?」
って、満足げに私に話してきた。
その結果、どうなるかと言うと旦那兄弟に届いてた葉書の頻度が2ヶ月に1回から、いきなり2週間に1回に激増した。

姑は安全圏から火に油を注いでくれて、しわ寄せは全部旦那兄弟達に。
まあ葉書は1〜2年くらいで止まったんだけど、今度は旦那兄弟の一人が結婚するってなったときに、また再燃。
相手(例の叔母)はなんと自分の友人まで使って、旦那兄弟の店に“客”を装って電話してきて、個人情報を聞き出して、婚約者の職場にまで葉書を送ってきた。
執念というか、もう狂気。
姑いわく「○○さん(叔母)の実家は某大企業のお偉いさんの家系なのよ」って言ってたけど、その育ちの人間が執着する金額でもやることでもないし、一体なんだったんだろう。

しかし正直、その叔母よりも私は姑の方が怖かった。
頭が足りなくて、思慮がなくて。
「子供たちのために」と言いながら子供たちに矛先が向くやり方で反撃したことには恐らく未だに気づいてない。
あれから15年。
姑は旦那兄弟全員から絶縁されてる。
15年で姑が何をやらかしたか、旦那兄弟が子供時分に何をやらかしてきたか、機会があったらまた書きに来ようと思います。

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