たっちゃんママ「うちの子と仲良くしてくれてありがとう。最後に親友が出来てあの子も嬉しかったと思う。」
ぼく「もっと一緒に遊びたかった。元気になって退院するって約束したのに。」
たっちゃんママ「約束守れなくてごめんね。代わりにこのソフトを受け取ってくれないかな。」とたっちゃんのゲームソフトをぼくに差し出した。
たっちゃんママ「遠慮しないで。あなたに持っていて欲しいの。」
そうしてたっちゃんのゲームソフトを受け取った。
家に帰ってたっちゃんのソフトでゲームを起動した。
たっちゃんのパーティーにはぼくがあげた幻のモンスターもいた。
ぼくはそのモンスターが何かを持っていることに気が付いた。
それはメールだった。
本当にこの辺りのシリーズくらいしかなかったのだが当時はモンスターにメールを持たせることができた。しかし何でも自由に書き込めるわけではなくてあらかじめ用意された単語を組み合わせて文章を作るという感じであまり使っている人は多くなかった。
メールを開けてみるとこう書いてあった。
やくそく まもる できない
ごめん モンスター かえす
ぼくはそれを読んで沢山泣いた。
でも不思議なこともあった。
たっちゃんママにこの事を話すと入院中はゲームはやらせてなかったらしい。
このメールはいったいいつ書かれたものだったのだろうか。
入院前に自分に何かあった時のためにたっちゃんが残していた遺書なのか約束を守れなかった心残りから死後に書き残したものなのかはもはや知る由もない。

























※コメントは承認制のため反映まで時間がかかる場合があります。