コンビニでバイトをしていた私は、生きている人、死んでいる人含め色々見てきました。
生きている人なら1時間くらいねちねちクレームを入れてくるクレーマーやら、電話でクレームを入れてくる客やら、クレームなのに内容が抽象的過ぎてよくわからず聞き返すと怒るタイプの客だったりまあ色々でした。
しかしなぜかはわかりませんが、死んでいる人も異様に来る店だったことを覚えていますし、個人的にはそちらのほうが怖かったです。
子供らしき幽霊がいたずらで物を落としてきたり、幽霊がいきなりはっきりした声でメンチカツを頼んできたり、誰もいないところからいきなり手拍子が聞こえてきたり、後ろに誰かがいる強烈な気配がして金縛りに遭う等まあまあ怖いことが頻発していました。この前ここに投稿させていただいたコンビニでの出来事もその店舗です。
コンビニの裏に入ったところのすぐに「御守」と書かれた小さな木の板が張り付けられていましたので他の人もいろいろあったのかもしれません。
けど、結局一番怖いのは生きている人でした。
というか、ある意味生きてる人が一番怖いことを思い知らされた上、価値観までたった一人のその客でひっくり返ることになりました。
さて、その客は、私の中で「シャンプーおじさん」と呼んでいる客でした。
毎回数日おきに来てはシャンプーを買います。追加でハンドソープを買う時もあります。恰好は本当に普通のおじさんでしたが夏でも冬でも服装が変わらずジャンバーを着ています。
この時点でなかなか怖かったのですが、普通に買い物して、普通に帰っていく客だったのでいつも通り対応していました。
その客が、珍しくコンビニの忙しい時間に入ってきました。持っているのはシャンプーでした。かなり吟味して選ぶのですがいつも同じ安物のシャンプーです。
ただ、どうやら目が変でした。私でなく、持っている商品でなく、上の、遠くを見ているような目がやたら印象的でした。
ただならぬ何かを感じ、警戒しながらもスキャナー(赤い光が出る店員が持ってるアレ)でピッと押して、無事にお金をいただき会計しました。
会計が終わり、シャンプーをシャンプーおじさんが手に取った、その瞬間、
シャンプーを持った手をレジカウンターの中で、ぐるん、ぐるん、と大きくまわしました。
わかりやすく説明すると、(□で囲った中をレジカウンター、○を手に持ったシャンプーとし、レジカウンターを上から見たとします。)
□□□□□□□□□
□↑→→○→→→□
□↑ ↓□
□←←←←←←↓□
□□□□□□□□□
なんというかこんな感じで…わからなかったら、すみません…
3回ほど回った後でしょうか。気が済んだのか、ドンっとシャンプーをレジカウンターに置きました。
遠い目でぼんやりと私の後ろを見つめた後、無言で去っていきました。
その日は先ほども書いたように混雑していて、後ろの客が前の客を見てまだかな~って感じでちらちら見たりするのですが、後ろの数人の客がぎょっとした顔で見つめていました。
その日以降もシャンプーおじさんは来ましたが、その店を辞めるまで、特に何もありませんでした。
この一件はめちゃくちゃ怖かったのですが、幽霊とかが逆にもうここまでくると怖くなくなってきたのである意味感謝してます。
























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