俺の中学時代のクラスメートに風野俗太郎と言ういじめっ子がいた。風野俗太郎はいつも、チビハゲデブの槍野万太郎を殴っていた。クラスメートたちは風野俗太郎が槍野万太郎をいじめていても誰も見て見ぬふりであった。なぜなら、風野俗太郎の父親は警察署長だったからだ。槍野万太郎はぶつぶつ言いながら
「風野の野郎を殺す」
と呟いていた。さて、当時の俺はというと、中森明菜やwink、オメガトライブといった1980年代のアーテイストにハマっていた時期である。毎日、自宅のラジカセで中森明菜の曲を聴いていたのは言うまでもない。そんな時、俺の家に空き巣が入る事件があった。言うまでもないがラジカセや中森明菜やwink、オメガトライブのCDアルバムも盗まれたのだ。当然、俺の家族は警察に被害届を出した。実は俺の住んでいた地域では何者かによる空き巣事件が発生したのだ。その中にはこの地域の高名な神社も空き巣の被害にあったのだ。それから数か月後、空き巣の犯人は捕まった。空き巣の犯人はなんといじめられっ子の槍野万太郎だった。槍野万太郎は
「空き巣はやっていない」
といった。愛用のラジカセや中森明菜やwink、オメガトライブのCDアルバムを盗まれてブチ切れ寸前の俺と神社の神主、空き巣の被害にあった方々は槍野万太郎を鉄パイプや木刀などを使って殴りに殴った。俺や空き巣の被害にあった方々に殴られた槍野万太郎は鼻は折れ、顎は砕け、両手足が変な方向に曲がり脊髄頸椎へし折られ、内臓破裂で一カ月くらい病院に入院したそうである。ちなみに怒りの収まらぬ神主は槍野万太郎の自宅に突撃し、槍野の家族に障害が残るくらい徹底的に暴力を加え、金品を略奪した後、家を放火したのであった。
さて、槍野万太郎が入院している間、風野俗太郎はいつも体中を搔きむしっていた。風野俗太郎曰く
「体中がかゆい」
と言っていた。俺は空き巣被害にあった神社に出向き、神社の神主に風野俗太郎の事を話した。神主は
「なんてことだ・・・。空き巣の犯人は風野俗太郎だったのか・・・」
と青ざめる。俺と神主はすぐさま、風野俗太郎の家に向かった。俺たちは風野の家に上がり、風野の部屋に上がる。俺と神主は風野俗太郎はベッドの上で全身を掻きむしっていた。俺は部屋を見渡す
「!」
そこに俺のラジカセや中森明菜やwink、オメガトライブのCDアルバムがあったからだ。そう、空き巣の犯人は風野俗太郎だったのだ。神主は
「やはり神社に保管してあった勾玉はここにあったか・・・」
と俺に勾玉を見せる。神主曰く
「この勾玉はかなりの特級呪物で触った者は体中がかゆくなり、かゆさのあまり発狂死する」
という代物であった。俺は
「お祓いしたら助かりますか?」
と神主に聞く。
「仮にお祓いしても、百パーセント、助からないだろう。それに神聖な神社に盗みに入るクズを助けるほど、俺は落ちぶれてはいない」
神主は答える。後日、かゆみの所為で発狂した風野俗太郎は全身にガソリンをかけ、焼身自殺したのは言うまでもない。
終わり























すごい名前ですな。