私が小学生になる前の話です。
私には歳が三つ離れた兄がいて、その友人達にもよく遊んでもらっていました。
ある日、母のお出かけに子供達でついていくことに。 私と、兄と、その友人が二人。
しばらくは母と一緒に行動していましたが、子供たちだけで行動することに。
母から、兄とはずっと手を繋いでいるようにと約束させられた上で、いろいろと散策し始めました。
母の言いつけ通り兄と仲良く手を繋ぎながら遊んでいた私ですが、
大型おもちゃ屋さんに入った途端、そういうわけにもいかなくなりました。
そこら中に並べられた魅力的なおもちゃに、兄も私の手を離し、駆けていってしまったのです。
そのままはぐれてしまった私は、手持ちの小銭で母に電話をし、合流。
兄とその友人に対して憤慨している母と共に過ごしていると、兄達から電話がありました。
公園にいるから、迎えに来てほしい。
私とはぐれたことについて何も言及しなかった事で更に腹を立てた母と共に、
その公園に向かいました。
公園に到着するやいなや、ベンチで休んでいる兄たちに説教を始める母。
なぜ手を離したの!あの子に何かあったらどうするの!
そんな母を見て、兄たちは呆然としながら公園の隅にある公衆トイレを指さして
え?〇〇なら今トイレに行ってるよ。
と言い放ちました。
理解できない言い訳に、より一層怒りがヒートアップする母。
それを横目に私は公衆トイレに向かい、隅々まで”私”を探しましたが、
そこには誰一人いませんでした。
トイレから戻った時に見た、母に怒られて涙を流している兄たちの姿がとても印象深く、記憶に残っています。
これは後から聞いた話なのですが、私と片時も離れなかったと言い張る兄達に、
母が個別で質問をしたそうです。すると、
おもちゃ屋で私が欲しがったおもちゃの展示を一緒に遊んだこと、
私が野良猫に近づくも逃げられてしまったこと、
私にあげたキャンディの味、























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