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呪い・祟り

vichuさんによる呪い・祟りにまつわる怖い話の投稿です

箱
長編 2021/03/25 17:01 14,878view
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だがこれほどのスポットは味わったことがない。一体何が有るのか?
好奇心だけが私の震える足をつき動かした。

小屋へ着くと、壁が壊れていた為、簡単に中へ侵入できた。小屋に侵入した瞬間に視線は一層強くなった。
震える手でヘッドライトを点ける。
すると15畳程度の広さの内部に、

8つ、

粗末に作られた、バリの多い歪んだ木製の箱があった。いや、棺桶といった方がいいのだろうか。大きさは成人男性が丸々入るほどなのだ。

鼓動がさらに早くなる。

ギッギッ

木製の床が音を立てる。穴が空いて野ざらしのはずなのに、不自然な程床にはゴミやその類が無かった。

蓋が無かったので、意を決して箱を覗き込む。
中には花柄の布団が敷き詰められていた。私は安堵した。死体でも入っていたらどうしようかと。
…だがよく見ると、綿の飛び出た布団に何かが挟まっている。見ることすらはばかられたが、それを摘んで引っ張り出す。それは、

メモ用紙程の大きさの、

黄ばんだ人型だった。

「ウアッ」
思わず放り出す。
ヒラヒラと舞い人型は足元に落ちた。気持ちを落ち着かせ、ヘッドライトをあてて確認する。そこには、汚い字で、

か ね ひ

と記されていた。
辺りを見渡す。この箱全てにこれが…?

震える体を奮い立たせ、周囲の探索を再開する。この8つの箱以外にはなにもーー

…ん?
何かがおかしい。箱に気を取られ、見過ごしていた小さな違和感。小屋に入ってからずっとまとわりつく、妙な不快感。この正体は…?

そして気付く。私は確かに小屋の壊れた側面から入ってきた。だがいくら周りを見ても、

その小屋には窓はおろか

一つも、入口が無かった。

小屋かと思っていたものは、大きな「箱」だったのだ。8つの小さな箱を閉じ込めるかのように、大きな箱があった。

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コメント(2)
  • どこかで読んだことある文体
    作家さんかな

    2021/04/01/04:23
  • 意味わかんなくて怖い

    2021/04/10/07:16

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