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心霊

きよみつさんによる心霊にまつわる怖い話の投稿です

続)相談記録2
短編 2025/05/20 10:38 1,547view

それから私は、何度か“影”の気配を意識するようになった。

田嶋さんに会ったあとの夜だけ、部屋の隅に黒い影が立っているのがわかる。

けれど、以前のような安定した気配ではなく、どこか警戒しているような、緊張感のある雰囲気だった。

まるで、「何かが近づいていること」を知らせているかのように。

ある晩、私はベッドでうとうとしていた。

すると突然、インターホンが鳴った。

夜中の2時。2回だけ。

背筋が凍る。
モニターを見ると、誰もいない——でも、ドアの前に気配だけがある。

そのとき、黒い影が私の部屋の中で動いた。
いつもより大きく、鋭く。
その瞬間、インターホンがふっと切れた。

翌朝、ポストに一枚の紙が入っていた。

> 「あの影、あなたのことしか見ない。

だから私、あなたになればいいと思った」

私はすぐに警察に相談したが、決定的な証拠もなく、何もできなかった。

田嶋さんはその後、突然連絡が取れなくなった。
会社も辞め、住んでいたマンションも退去していた。

けれど、それから数週間後。

鏡を見ると、後ろにもうひとつの影が映っていることに気づいた。

ひとつは、ずっと私を守ってくれていた“黒い影”。

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