その瞬間、スマホの映像がブツリと切れ、
真っ暗な画面に赤く浮かび上がった文字。
「奥まで舐めて、骨までしゃぶるね♡」
その晩以降、タクミは夜が怖くなった。
寝ないようにコーヒーをがぶ飲みし、夜通し灯りをつけ、布団にも入らず過ごした。
でも、いつの間にか意識が落ち、気づくとあのぬるぬるとした感触が這い上がってくる。
「タクミ……奥、奥まで……もっとちょうだい……ぜんぶ、吸わせて……」
叫んでも、誰にも届かない。
目が覚めたとき、もうほとんど感覚はなかった。
ある朝、彼は消えた。
部屋には異常なし。
ただ、ベッドの上に広がった大量の血と、その中央に置かれていた――
削り取られたような、奇妙な“皮膚の一部”。
そして彼のスマホが、ひとりでに再生し始めた。
映像の中、タクミは静かに笑っていた。
「……次は、キミ、ね?」
タクミが消えてから一週間。
大学のゼミ内では、彼の失踪と残された血痕の話がまるで都市伝説みたいにささやかれていた。
そんな中、タクミと同じゼミだったマサキは、
ある日、匿名で送られてきた動画ファイルを開いてしまう。
件名は「last」
本文なし。
ファイル名はただの数字の羅列。
でも中身を開いた瞬間、マサキは動けなくなった。
画面の中には、消える直前のタクミが映っていた。
血まみれのシーツの上、放心した顔。
彼は、カメラをまっすぐ見ながらこう言った。
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