雪が熔け、春になった。とはいえ夜はまだ冷える。
ボロアパートの一室で薄い布団を被り、半袖半パンで眠っている時の事だった。
夢を見ていた。つい先日別れた元カノと性行為する夢。
この夢がずっと続けばいいのに、、なんて思いながら夢の中で肌を寄せ合う。
すると、いきなり元カノが俺の足に噛み付いた。
痛い！何すんだよ！と声を荒らげても気にも止めず、もう1発噛み付く元カノ。
辞めてくれ！と悲痛な声を上げる。しかし無慈悲にもさらにもう1発……
そこで目が覚めた。無意識に夢で噛まれた足を両手で抑えていた。
触れているのは自分の足のはずなのに、感触が何やらおかしい。
布団を退けて自分の手をみる。
俺の手には潰れてグチャグチャになった2匹のゴキブリがこべり着いていた。
しかも布団の中に生きてるのがもう1匹……
前のページ
1/1
この話は怖かったですか？
怖いに投票する 16票
怖いより恐い