春の終わり。もう既に暑い。部活動に勤しむ連中は苦しくないのか?いつも不思議に思う。
高校からの帰り道。今帰っても母がまだ在宅ワーク中。邪魔しても悪いので、バイトがない日はいつもどこかしら寄って適当に時間を潰してから帰っている。
父は居ない。僕がまだ小さい頃死んだ。記憶はあまり無い。別にだからどうという訳でも無い。母は必死に働いて高校通わせてくれているし、変わらない愛を与えてくれる。
さて、今日はどこで時間を潰そうか。
カラオケ?飽きた。
スタバ?何を飲んでいいのかわからん。
ボーリング?手が痛くなるから嫌。
色々思考を巡らせている僕は、ふと立ち止まり顔を上げる。そこにはB●OK・OFFがあった。ここでいいじゃん。
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色々物色したが、特に欲しいものは無い。時間は潰せたしそろそろ帰るか。と出口に向かう途中、スマホが売られてるコーナーに目が止まった。
そこには3000円くらいで売られてるiPhoneがあった。
安い!これ買お!
店員を呼んで棚から出して貰い、レジに向かう。バイトで溜めたお金から3000円支払い、店を後にした。
外は西日が照っていて、綺麗な夕焼けだ。いい買い物をしたあとだからか気持ちも晴れていい感じ。母に何か甘いものやコーヒーでも買って家に帰ろう。
「ただいま〜」と、家に入る。「おかえりー」と母の声。いつもの日常だ。
母に先程買ったコーヒーとスナック菓子を渡し、自室に戻って早速iPhoneを起動した。今使っているiPhoneとさっき買ったこれ。どう使い分けて、どう有効活用しようか悩みながら、右手は中古のiPhoneを弄り倒していた。
何気なく写真アプリを開いて、ふと指が止まる。初期化されているはずなのに、1枚だけ写真がある。
妙に不気味な、生成AIで作ったであろう女の写真だった。
目は焦点が合ってない。不自然に不気味な笑顔で、肌は白すぎる。悪趣味すぎるし、なぜ写真が残っているのか。
不思議と怖くはなかったが、すぐ削除してゴミ箱からも抹消した。
そうだ!このiPhoneにお気に入りのエロ写真を入れて保管しておこう。今は非表示フォルダに入っているが、万が一知り合いに性癖がバレるようなことがあってはならない。
そう思って今使ってるiPhoneからAirDropを飛ばすことに。あ、AirDropっていうのはiPhone同士で写真を送りあえる機能のこと。
その機能を使うと、近くにある端末の名前が出てくる。送りたい端末の名前をタップすると写真が送れるようになっている。端末の名前は自分で設定できるものなんだけど、これは初期化済みのものだから、「iPhone」って名前が出てく……
表示された名前を見て、驚いた。「iPhone」ではなく、
「カナエ」となっていた。なぜ?時が止まったように凍りつく。
すると、何故か突然siriが起動した。
「そうですね!カナエさんは空に舞うことが出来ます。」
「カナエさんは生まれ変わります。」
不気味で怖かったが、何故か聞き入ってしまい、Siriを消せない。するとSiriは
























うーん、さすが愛知県民。駄作。