…妻が死んだという事への現実味はない。そもそもオレ自身が現実的ではない存在であるわけだし。
お棺から妻の顔を覗く。
本当は棺桶ではなく、枕元に立つはずであったが仕方がない。
その顔は本当に苦痛を一切感じない、まるで今から起き上がって来そうな塩梅だ。
俺は予定どおり妻の亡骸に向かってありったけの愛の言葉を並べ立てた。そう、コレ以上ないくらい。
さぁ、用事も済んだ。コレからあの世へ行こう。不思議と悲しみは感じない。なぜならば、これから行くべき場所には愛妻が待っているはずだからだ。
そうしたら、そうしたらN子と沢山話をしよう。
あの世へ昇る道すがら、色々なことに想いを馳せる。
……何故だろう、コレから最愛の妻と再会できるのに、そこはかとなく寂しい気持ちになるのは…..
涙と鼻水が止まらない。この涙は一体…..
俺はオプション②よりも辛い苦しみを胸に抱きながら天へ旅立って行く。そして思うのだ。
あの死神は日本全国、下北弁で余命を伝え回っているのだろうか?
と。
嗚呼、天国の入り口が見えてきたぞ。それでは皆さんさようなら〜
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その後妻が地獄へ落ちた事を知った。
完
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座敷童の続きはどうなったの
やはり選ぶのは②ですね。そのあとの死神の怖さが欲しいと思いますが、あまりに怖いと【いい事ですが】ょむのに勇気がはぁーはぁーはぁー、妻への愛を感じられる話しなのかなと思い
題名に合ったましたです。
まごころを君にって見た瞬間エヴァやと思ったわw
まさか、主人公の奥さんは不義をしていた?