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心霊

どこかで見た話さんによる心霊にまつわる怖い話の投稿です

幽霊とラブコメしてみた
長編 2025/02/27 01:08 8,125view
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~幽霊のくせにうるさい!~
「はぁ……また終電か……」

田中は疲れ果てた顔で電車に乗り込んだ。仕事に追われ、今日も帰るのは深夜。座席にどさっと腰を下ろし、スマホを取り出そうとしたその時——

「ちょっと!なんで私の隣に座るのよ!」

「……は?」

突然、耳元で女の声がした。しかも怒っている。

田中は驚いて辺りを見回すが、終電の車内にはほとんど乗客はいない。誰かの空耳かと思い、気にせずスマホを開こうとしたが——

「ねぇ、ちょっと!無視しないでよ!」

「えっ、お、お前誰だよ!?」

恐る恐る横を向くと、そこに見知らぬ女がいた。

長い黒髪に青白い肌、透けるような体——つまり、完全に幽霊。

「わっ!!幽霊!?なんで!?え、なんでこんなに普通に話しかけてくるの!?」

「なんでって、そこに座ったからでしょ!そこ、私の定位置なんだから!」

「定位置!?幽霊に指定席があるの!?」

「あるわよ!私はずっとこの電車にいるんだから!」

「うわぁぁぁぁ!!終電でおかしくなったのかもしれない!!」

田中は頭を抱えるが、幽霊の女はむっとした顔で腕を組む。

「ねぇ、いい加減慣れてよ。もう3回目でしょ、私に会うの。」

「え、3回目?」

「そうよ!前も『ぎゃぁぁぁ!』って叫んでたし、前々回なんて気絶したじゃない!」

「そ、そんなこと……あったような、なかったような……」

思い返してみると、確かに最近終電で何か妙な気配を感じることがあった。 それがこの幽霊だったのか……。

「で?今日は私の隣に座ったからには、何かお話してくれるんでしょ?」

「はぁ!?なんで!?」

「だって暇なのよ!ずっと電車の中にいるんだもん!」

「俺は仕事で疲れてんの!!幽霊とおしゃべりしてる余裕ないの!!」

「えー、つまんない。じゃあ、このまま降りる駅通り過ぎちゃってもいいの?」

4/9
コメント(4)
  • コワすぎ!!

    2025/02/28/08:39
  • 怖いっていうか、うんお幸せに

    2025/03/10/13:30
  • 泣きそう

    2025/04/07/15:37
  • 泣けるねー

    2025/05/18/20:31

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