異物
投稿者:たち (28)
短編
2025/01/07
01:13
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突然、1台の車が私達の横に停まり窓がゆっくり開き、
「おー、なんだー三浦コンビじゃないかー。お前達部活同じだったなー。」
と伊藤が車内から話しかけてきた。
「そうなんですよー。同じ三浦同士仲良くしないといけませんよね。」と先輩が返事をしてくれた。私は気色悪い話を聞いた後だったので何も言う気にならなかった。
「そうだよなー。じゃあ、さようなら。」と伊藤は笑顔でこちらを見ていた。
「はい。伊藤先生、さようなら。」と先輩が言い、伊藤は去っていった。
「先輩、すいません…ありがとうございます。」
と言うと、
「別にいいんだ。慣れた。関わらないようにしてる。2年に上がれば担任が変わる。それまで辛抱するしかない。何かあったら俺に言え。」と言い残して先輩は帰宅した。
私は2年生になり、先輩は卒業して伊藤と関わることはなくなった。
ある日、新入生の教室から叫び声が聞こえてきたのを聞いてあの出来事を思い出した。
「またやったか。サポートしてあげないと。」と思ったがその日から伊藤の姿を見かけなくなった。
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こわっ…