聞いたことがある話
投稿者:たち (20)
私の実家は高台にあり、外から眺めると街並み、海、海の近くにある工場などが見える。天気のいい日の眺めや、暗闇に無数のライトが照らしている工場や高い煙突を見るのが好きだった。
ある日の夜、近くのゴミ捨て場にゴミを出しに行った帰りに自宅の前でいつものように工場の方を眺めていた。
工場への手前に海があり、そこに架けられている橋の上に誰か見えたような気がした。
橋を通る車のヘッドライトに照らされて薄っすらと人影が見えた。
「夜でも見えるもんだなー」と思いながら家の中に入った。
数日後の夜、ゴミ出しを終え、自宅の前でまた眺めていたがその日は橋の上に人影はなかった。
それからというもの、夜に外に出る機会があると橋の方が気になってしまい見るようになっていた。
そんなある日、雨が降っていた。
夜になり、傘を刺しながらゴミ出しに行き、自宅前まで戻ってきた時に何気なく橋の方を見た。
「ん?また見える。」と思い、目を細めて眺めていた。雨の日なので、なかなかハッキリと見えない。
だが、少し異様な光景で怖くなった。
橋の上の歩道に立っており、傘も刺さずに女性がこちらに気付いて、見ているような気がしたからだ。
「え?こっち見てる?」
そう思うと気持ち悪くなり自宅に入っていった。
数日後、天候は雨。私は残業を終え帰宅し、また何気なく工場の方を見ると橋の入り口付近にまた女性が立ってこちらを見ているのが目に入ってきた。
「えっ?また?気持ち悪いな…」
と思い、自宅に入った。
私は、あの人はなんだろう?なんでこっち見てるんだ?と考えるようになっていた。しかし、橋の方を見ても誰もいない。
またしばらく経ったある日、
「あれ?雨降ってきたな。あれを中に入れないと」
外に置いてあったものを物置の中に入れようと外に出た。そして、橋の方を見ると人影が見えた。しかし、いつも見る橋の上ではなかった。自宅寄りの道路の方に立っていた。
「あっ、また。少しこっちに近づいてる。」
そんなことを思いながらも、急いで濡れないように物置に荷物を置いて自宅に戻った。
「そういえば、あの人を見るのいつも天気悪い日だな。しかも、こっちに少しずつ近づいてるし。」
「ん?なんか、怖い話で聞いたことあるな。こういう話。」
私は以前に動画で同じような話を聞いたことがあることを思い出した。
少しずつ自宅に近づいてきて、最終的には自分のとこにくるみたいな話。
私は、同じような状況に恐怖を感じ始めた。
それからというもの、雨の日がくる毎に恐怖心が大きくなってきて人影を確認することができなくなってきた。
私は会社の同僚や友人達に今までのことを相談するようになっていた。
「な?この話と同じだろ?少しずつ近づいてきてるんだよ!」
私は本気で相談しているが周りのみんなは同じような反応をしている。
「そんなことある?気のせいだろ。」
「考えすぎだって。」
「この辺でそんな話聞いたことないよ。大丈夫だって。」
私は周りの人達の反応を見て、少し安心してきた。
いいいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃやああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!((((;゚Д゚)))))))
怖すぎてヤバい
これホント?????