委員長

どこかの誰かの話。はじまりはじまり～！

うちの学校には、『トイレの花子さん』がいる。それも、悪に鉄拳制裁を食らわせる、良い花子さんだ。

クラスの委員長は、ちょっといばりんぼ。決して良い人とは言えなかったが、金を持っていて権力もあるので絶対だった。ある日、わたしがその委員長に目をつけられて、いじめられた。具体的には、上履きに画鋲、給食に消しカスとよく見るものから、シャー芯の代わりに毛糸、教科書の代わりにエ○本となかなかにひどいものもあった。嫌だな、もうやだなと思っていたとき、こんな会話を聞いた。「ねぇ～、花子さんにわたしさんを差し出そうよ〜」委員長は絶対権力を持っているため、誰も逆らえなかった。逆らったら、金で押されるか脅すかの二択だ。どうにもできない。そして例のトイレへ。委員長がわたしを突き出した途端、わたしははじき出され委員長が「代わりにと」とでも吸い込まれていった。委員長は薄っぺらくなり、グシャグシャになった。その時見えた黒く、おかっぱの110cm位の影が忘れられない。しかし、見てはいけないと思ったからそこから立ち去った。ちなみに委員長はトイレの紙となり、流されていったんだってさ。最期の一声は『お金ならあるから許してぇ〜！』だったってさ。本当の悪を鉄拳制裁した花子さんは、今でも学校のヒーローとして語られている…はず。P.S.学校はもともと委員長の一家のものだったらしいけど、今は他のいい人のもとにある。賄賂もない、いいところになったそう。良かった良かった。