短編
2024/11/04
23:13
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2、3日後、祖父と一緒にテレビを観てたら
カーン、カーン、カーン、カーン
とまた音がした。
「えっ?昨日はしてなかったのに…」
鐘の音が段々近づいてきてるような感じがして恐怖を覚えた。
祖父にすぐ、
「また、音した!」
すると祖父は驚いたように
「なんだ、あの音は!」
と驚いてる様子だった。
その様子を見て、さらに怖くなり、祖父に近づいた。
祖父に近づき、耳をすましながら目線をキョロキョロしていると、祖父の布団から一本の紐が出ていた。
何の紐だろう?と思い、その紐を目で追うと外に出ていた。
まさか…
窓を開けて見てみると、物置小屋に鐘が吊るされており、その鐘と紐が繋がっていた。
祖父が私を驚かそうと手作りで罠を仕掛けていた。
気付いた私を見て、祖父は笑っていた。
「なんだよー、これかー!」
と祖父と一緒に笑った。
そんな祖父も私が中学生になる頃に病気で亡くなった。
物置小屋も使わなくなったので、数十年後に私が解体した。
解体する時に、祖父が吊るした鐘がまだあった。
祖父とのやりとりを思い出し、祖父が孫を驚かせようとこっそり仕掛けを作ったのかと思うと自然と笑顔になった。
カーン
と、一度鳴らし、錆びついた鐘をそっと取り外した。
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