深夜の海に行った時の話
投稿者:Pipa (1)
短編
2024/10/05
12:38
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白っぽい皮膚があること以外は、
なんという動物かは分かりませんでした。
とんでもないものを踏んでしまったと思って、
急いで海の方に走って、
とりあえず、さっき踏んだ方の右足を、波につけて洗いました。
とにかく「あれ」に触れてしまった足を清めたい、
という感情のままにまかせて、
さらに引いた波を追いかけて、もっと足を洗おうとすると、
当然、引いた波がまた戻ってきて、
足のくるぶしまで、海につかってしまいました。
「しまった!」
と思って、戻ろうとした瞬間、
何かが、右足首に絡まり、
引いていく波と一緒に、私を海の方へ引っ張りました。
私はバランスを崩し、後に転んだ拍子に、
このまま引きずられたらまずいと、
咄嗟に、私は勢いよく足を振り払いました。
その時、確かに、なにかの手が、
私の足を、「ぱっ」と、離したところが見えました。
それは確かに、人の手のようでした。
濡れた白い手。
砂だらけになりながら慌てて立ち上がり、
恐怖に支配され、よく頭も回らないうちに、
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