深夜の海に行った時の話
投稿者:Pipa (1)
短編
2024/10/05
12:38
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私は、肝試しのような感覚で、
浜辺を少し散歩することにしました。
辺りは、
船と灯台と、遠く街の光だけで、
自分の手の中の光源だけでは、かなり心もとなく、
波の音との距離感で、なんとか前に進んでいました。
しばらく歩いて、暗闇にも飽きてきて、
あんまり浜辺の出入口から離れても嫌だし、
そろそろ引き返そうかなと思った時、
足に何か柔らかいものが、
「グチョッ」と音を立てて当たりました。
「うわっ」と声を出して、
咄嗟に数歩下ってから、
恐る恐る、スマホのライトを足元に近づけました。
そこには、何かの死骸が落ちていました。
顔を近づけると、ものすごい匂いがして、
慌ててまた、うしろに下がりました。
改めて観察すると、それはかなり大きく、
140センチくらいはあったでしょうか、
デカめの、猿のような獣の水死体が、
腹のあたりを食い破られた状態で転がっていました。
体は水を吸って膨らんでいて、
今にも破裂しそう、といった感じで、
顔もぐちゃぐちゃに潰れていて、
黒い、長めの体毛と、
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