深夜の海に行った時の話
投稿者:Pipa (1)
短編
2024/10/05
12:38
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「ヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイ!」
と叫びながら、
転げるように浜辺の出入口に向かって走って、
自転車に乗って、死にものぐるいで駅に向かいました。
帰ってから、その浜辺について詳しく調べてみると、
その海辺は、過去にサメによる水難事故の勃発で、遊泳禁止になった場所でした。
出入りは自由であるものの、
現地の人はあまり近づかない、そんな海岸でした。
それらの記事に目を通しながら、私は、
あそこにあった死骸は、
猿のような生き物が、サメに食われて、
あそこに食い残しが落ちていたのか、と考えましたが、
いや、そもそも本当に、そこでおきた水難事故は
「サメのせいだったのか」、
あの時、私の足を掴んだ「手」が、
わざと波際に死体を置いて、
それに引き寄せられるモノを捕まえるための
罠だったんじゃないか、
ひょっとしたら、そうやって、
自分の「仲間を」増やそうとしていたのではないか、
全て妄想に過ぎませんが、
考え出したら止まりませんでした。
右足首に、手の跡が残っていないのが不思議なくらい、
まだ掴まれた場所がズキズキ傷んでいました。
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