一軒家タダであげます。を内見した話
投稿者:ヌリヘイ (5)
短編
2024/03/01
19:56
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家の前でインターホンを押すと、
一瞬の静寂のあと
「ポッチャン…」
と大き目の水滴が落ちる音が聞こえたそうだ。
お互いに
「今、なんか音したよな?」
と話し合ううち
「はーい」
と女性の声がして中から50代くらいのおばさんが出てきた。
お互いに
「あ~どうもどうも」
とあいさつをしつつ、
中に入ろうとすると、
玄関の真ん中に正座して頭を下げているお婆さんがいたそうだ。
目についた瞬間、少し戸惑ったが、
2人は家族のお婆さんが自分たちに深々と頭を下げていると感じ
「ああ…!これはどうもどうも…」
と恐縮してあいさつを言いかけた瞬間
(あ、これは触れてはいけないやつだ)
と感づいたそうだ。
というのも家主のおばちゃんは玄関のど真ん中にいるお婆さんに目も向けない。
全く言及もしない。
これは、自分にしか見えていないものなのか?
それとも意図的に無視している?
どっちなんだ?
どちらにしても異様すぎる。と感じた時
(これはダメだ。とにかく早く断らなければ)
という考えが頭の中に一瞬で広まったそうだ。
友人を見ると、明らかに何かを見て固まっている。
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君が悪かったです。
タダほど怖いもの、ないよね。
ヌリヘイさんのお話は毎回良いですねぇ~
面白かった。
しかも出てきた広告が三井のリハウスでナイスでしたw
淡々とした口調が逆にゾッとする。