重なる幽霊

「夏子、もう大丈夫だ」
何故か名前を知られていた

「いいか、おまえは優しい、だからこれからもお前は霊に頼られるだろう、怖い思いもするだろう
だが大丈夫だ、悪いものからは必ず、ひい婆ちゃんが守ってやるからな」
そう言って老婆は消えた

※※※※※

その後、母の子供の頃のアルバムの中に、母の祖母であり夏子の曾祖母さんの写真を見つけた

まさにあの時の老婆であった
生前は優れた霊能者で、たくさんの人を助けていたという

「ひい婆ちゃん、私を守ってくれてるのね」
夏子は嬉しくなった