お隣さん
投稿者:やうくい (37)
長編
2021/03/08
21:07
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次の日の晩、隣家の前に救急車が止まっていて、人だかりができていました。
噂好きのおばさんに話を聞いたところ、奥さんが流産してしまったとのことでした。
それ以来奥さんが戻ってくることはなく、弟の言う通りになったんだなと確信しました。
ようやく家も今まで通りに戻り、平和な日常を取り戻したある日のこと、家に突然隣家の旦那さんが訪ねてきました。
「なんだかんだあって、引っ越すことになったんです。今までお世話になりました。」
「いえ、こちらこそ。」
かなり気まずい思いをしていると、旦那さんは一礼し、去り際に一言こう言いました。
「妻の事、ありがとうございました。」
最後の言葉はどういう意味だったのでしょうか。旦那さんは犬神の件とは無関係だと思っていましたが、そういう訳でも無さそうです。しかし、彼にはなんの被害も無い様に見え、謎は深まるばかりでした。
弟に連絡し、旦那さんの事を話すと、こう返されました。
「世の中、知らない方がいいこともある。」
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そこが知りたい
隣の旦那さんも薄々気づいてたとか、その人もなんかされてたとか
そもそも奥さんは誰を呪おうと儀式を行っていたのか
何故その方法を知っていたのか
旦那さんの立場は夫なのか付人なのか生贄なのか、あるいは・・・
考えさせられる御話でした
そしてやはり、祖先は大事にするべきですね
犬と子供が可哀想
単にペットの鳴き声を注意されただけで呪いをかけるってのも考えづらいからなあ
実はそれは聞こえちゃいけないものだったとか
もしくは注意されたことは単なるきっかけで、呪いを試せる環境を探していたとか…?
まあすべて妄想にすぎんけど
人を呪わば穴二つ!
専門用語では「人を呪わば穴七つ」と、言います。
本当のターゲットは自分の夫だったのかな…
それが苦情の件で急遽隣人に矛先が向いたとか
やっぱり神社やお墓参りに行っておかないと先祖に守れない