根無しという怪異について
投稿者:藤野 (11)
果たして、結果はーーーー!?
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な、なんと!
本当に出てきてしまいました!
(キッチンに佇む筋猫様の写真。合成と思われる)
……というのは冗談で。
写真に映らないんです。筋猫様は。ニュウちゃん(飼い猫の名前と思われる)の爪を切ったその時から筋猫様は私の前に現れました。
本当にいたんです。そして、どこに行っても先にいました。そもそも間違っていたのは私でした。筋猫様は最初からいたんです。だって、見てもいない筋猫様の写真を作れるわけがありませんから。だから無意識に見ていたのに気づいていなかっただけなんです。Twitterや他のSNSを見ても、同じことを言っている人が沢山いました。私の過去の投稿を見返して見たら、筋猫様のことを書いている投稿が見つかりました。なんと私は忘れていたようです。だから、罰を受けようと思いました。本当は知っている人だけ知っている方だけど、贖罪として、もっといろんなひとにしらせないと、い€5☆…4(417☆7°,
ニュウちゃんはひとまず実家に預けます。ブログの更新はまた休み休みになるかと思います。たのしみにしていた人には申し訳ない、てすを
さ
6…4♪67*(7%9$・52(☆
(以上の投稿を最後に、☆○のブログは更新されなくなった。☆○の友人と名乗る人物が、あれは最後の演出で全て作り話だと証言している。ブログのコメント欄は自作自演を嘲るようなものと引退を嘆くコメントで半々だったが、ブログが投稿されてから約一年後、「本当はもっと白くて長いです」というコメントが書かれた。その二日後にコメントが削除され、コメント欄はその話題でしばらく盛り上がっていた。こちらも☆○が自身の人気度合いを測る為の自作自演だとの声があるが、確証はない)
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祖父母の遺品を整理していた時、私は日記のようなものを見つけた。見るか迷ったが、好奇心に負ける。
結果的にそれは日記ではなく、祖父が昔聞いた話を書き綴ったノートだった。祖父の祖父から聞いた興味深い話もあったが、ひとまずそれは割愛させてもらおう。問題は、そこで見つけた「根無し」という存在だった。それは他の話のように聞いたことが書かれているわけでも物語形式になっているわけでもなく、図鑑の一節のようなものだった。
そこに書かれていたのは「根無し」という存在の説明文だと思われる。内容を簡単にまとめると、「根無し」は姿形を持たない妖怪で、どこから産まれたとか、どこにいるとか、何に関連しているとかは全て“ない”という。そうしてどこかで人の作り出した話に実体を持たせるのだ。要は根無しとは透明ななんの曰くもない妖怪で、ただ人が作り出した怪異に変身する力を持っている。正直、面白いと思った。調べたところそんな妖怪はいないらしいが、こういうのは信じられることで形を持つので、「根無し」もかつては本当に存在したのだろう。それこそ、適当に作られた怪談に怯えて、さも怪異が実在するかのようになる現象に誰かが名前を付けたのかもしれない。
そこで私は現代に残る「根無し」を少しだけ探してみることにした。私の検索技術と時間ではほんの3つしか見つけられなかった(しかも全て嘘かどうかの判断はできない)が、ある程度の嗜好性はあるだろう。
いきなり私以外が書いた文章を読まされた皆様はさぞかし驚いたことだろうが、上記に貼ってあるものが、私が探し出した「根無し」にまつわる怪談である。ちなみに全てネットの記事やらブログやらのコピペだ。こういう怪しいのは大抵すぐ削除されてしまっているし、削除されていないものは有名になってしまっていて皆知っている。まあ、実際に執筆者が死んでいたらサイトを消すことは難しいだろうが。一応、一番最初の話はサイトがまだ残っていたので、リンクを記事の最後に貼っておく。怪談もありきたりなもので被害もありきたりだったので特定はできなかった。
二番目の話はもう既に一部の界隈では有名なコピペだが、これは他よりも少しだけ信憑性は高いだろう。返信にて何人もの人々が「同じような怪談がある学校を知っている」「その時その学校にいた」「〇〇先生ですよね?」などと話が弾んでいる上、検索をかけると当時の小学生行方不明事件がヒットする。少なくとも、話の一部は本当だろう。
三番目の話はどれよりも胡散臭い。☆○の友人を名乗る人物だって素性の知れない人物だ。それこそ☆○が長期間にわたってこの引退計画を建てていた可能性も考えられる。友人の偽アカウントを作るのは一瞬だ。
しかし、私としてはこの☆○の言っていることには大いに共感できる。
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