ギャグ漫画家
投稿者:とくのしん (65)
弁護士に開示請求の依頼をしたとき、心のどこかでこのカキコミが両親であって欲しいと思ったそうです。そうすれば本当に親子関係を断ち切れるから。でも期待外れに終わってしまう。ベッドで寝たはずなのに朝起きると玄関で寝ていた、スマホが充電器から外れ別の場所にあった、下書き途中の原稿が破られていた、などなど身の回りで異常なことが起きていた。先生は部屋にカメラを仕掛け24時間撮影をすることにした。するとそこには異常行動を取る自分が映っていたそうです。それで犯人は自分だと確信したということでした。
「自分がつまらない人間というのを一番理解しているのは自分です。でも・・・それでも僕は漫画を描きたかった。これだけしかないから・・・でも本当はそれすらも僕は持っていないことに自分が一番わかっていたんですよね」
絞り出すような先生の慟哭が今でも忘れられません。先生は翌日、自ら命を絶ちました。
編集部宛ての遺書には「ご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした」と自筆で書かれておりました。最後の原稿は主人公が自分を変えたいと、面白おかしく奔走する話で締めくくられておりました。
先生は大変ストイックな方でもありました。だからよく打ち合わせでこんなことをおっしゃっていました。
「ギャグ漫画を続けていると、何が面白くて面白くないかわからなくなる。昨日まで面白いと思っていたネタに急に冷めるときがあるんです。読者が面白いと言ってくれても、それを疑ってしまう自分がいる。オチがマンネリじゃないか?キャラが立っていないんじゃないか?ギャグがスベっていないか?そんなことばかり考えてしまうときがあるんですよ」
と。
今回の件は、幼少期からのご両親の呪縛によるものなのか、それともストイックすぎる先生ご自身によるものなのか、それはわかりません。いずれにしろ先生を死なせてしまったのは担当編集者である私の力不足もあるのは間違いありません。先生を支えきれなかったことは、退職した今でも大変申し訳なく思っております。
長々と書き綴りましたが、私の話はこれで終わりです。
最後に不思議なことがございました。先生がお亡くなりになったあと、先生のSNSに例のアカウントからカキコミがあったのです。
「お疲れさまでした」
と。
悲しいお話・・・と思っていた最後!!一瞬で鳥肌が立ちました
とは言え、漫画好きの私としては、作家先生と編集者さんの二人三脚の大変なお仕事、本当に頭が下がります。
物心ついた頃から色々なジャンルの漫画を読み、漫画から人格が形成されたと言っても過言ではないので、素晴らしい作品を世に生み出してくださり本当に感謝いたしております。
そして先生のご冥福をお祈りいたします。
投稿者が悪くはないですよ。
これ実話として投稿されてます?
実話ならあの人かもってすぐに思い当たる方が一人いらっしゃいますし、創作なら創作で実在してたギャグ漫画家と類似する点が多すぎてそこも怖いです。
ギャグ漫画家ってちょいちょい自殺する人出るんよね
おつかれぇい
10年というのは関係ない人にとっては風化しネタにしてしまうのに十分なほどの長さの時間なんだなぁ。