宗教おばあさん
投稿者:いももち (40)
私が大学生の頃住んでいたアパートの一室には大家さんも住んでおり、ほとんど毎日顔をあわせていました。
大家さんはおっとりしたおばあさんで、庭でお花を育てたりしてのんびり暮らしているようでした。そして、ゴミ出しのルールがわからない隣家の外国人に根気よく説明したり、学生の入居者には「困ったらいつでもうちにおいで」と声をかけてくれる頼もしい面もありました。
そのため私も両親もすっかり大家さんを信頼して「良いところに住めたね」と言い合っていました。
あるとき私がベランダに洗濯物を干していると、庭から大家さんが「○○さん!○○さん!」と私の名前を呼んできました。驚いて返事をすると「今度選挙があるでしょう!ぜひAさんに投票してくれないかなあ!」と言われました。
アパートの庭のすぐ前は普通の道なので、通りすぎる人が私と大家さんをじろじろ見ていくなかで何度も私の名前を叫ばれ、恥ずかしさのあまり「わかりました!」と答えて部屋に引っ込んでしまいました。
すると次の日の夜9時頃に部屋のドアがノックされ、また大家さんが私の名前を呼んでいます。
怖々開けると「あなたの人生の指針になるものを渡しに来たの」と宗教関係の本を渡されました。
困っていると「外から部屋の電気が点いているのが見えるんだから居留守してもわかるのよ」とニヤニヤしながら言われ怖くなりました。
選挙当日、用事があって夜遅く帰宅した私がアパートの外階段を登っていると、大家さんが部屋から駆け出しきて「投票は?投票してくれた?!」と目をギラギラさせて聞いてきました。
Aさんの政策をみて支持できないと感じたため別の人に投票していましたが「もちろんです」と嘘をついてしまい、大家さんは感激した様子で「ありがとう!」と私の手を握りしめました。
タイミング良く契約の更新期間がきたため引っ越すことにし、管理会社の方に注意してもらうよう伝えましたが本当に怖かったです。
いただいた本はブックオフに売りましたが普通に値段がついたので驚きました。
これからひとり暮らしを始める方は絶対に注意してください。
どこの新興宗教でしょうか?
よくある話ですな。
まだお婆さんはまだ存命されていて勧誘していると思うとゾッとします。