恐怖!夜の病院のゾッとする話
投稿者:湯神 (1)
私は医師として色々な一般病院で勤務してきましたが、ある地方の総合病院で勤務していた時の話です。
あるフロアの病棟は、心臓疾患の急性期病棟で、重症な患者が多く治療中に亡くなってしまうことも珍しくありません。心臓の病気は急に起こりますので、患者さん自身も自覚なくあっという間に意識を失うこともあります。亡くなってしまったことに気づかず、成仏できない方もきっといることでしょう。
さて、本題に入りますと、その病院の看護師さんから聞いた話です。
深夜、病棟を巡回していた時でした。エレベータを待っていたのですが一向にのぼって来ない。ランプは1Fに止まったまま、動く気配がありません。5分ほど待ってはみたのですが、あきらめて階段で降りることにしたそうです。
3階分ほど過ぎたあたりで、強烈な違和感を感じました。スニーカーなので靴音は小さいはずなのに、妙に音が響くのです。
注意しながら降りてみると、靴音が多い足音と少しずれたテンポで、もう一つ足音が聞こえた気がしました。 階段への扉があいた音は記憶にないし、周りに人の姿はどこにもありません。
気のせいだと思いつつも、気味が悪いので駆け足になります。そうしてスピードがあがると自分の足音も大きくなりますが、その内に、もう一つの足音もハッキリと聞こえるようになりました。半分ほど降りたあたりからは、もう明らかにスニーカーではない固い靴音が カン、カン、カンとすぐ隣で響いていました。
パニックになりつつ、とにかく足を早めて何とか下までたどり着きました。
最後の一段を駆け降りようとしたその時です。
はっきりと足音を響かせ、目に見えない「誰か」が笑いながら脇をすりぬけていきました。 女性か子供のような、高い声だったそうです。
他にも、廊下で見た、エレベータで見た、声を聴いた、肩を叩かれた、上半身だけで彷徨っている患者さんの幽霊をみたと、その病棟では心霊現象が後をたたないようです。
病院には様々な人の後悔や、未練、怨念が彷徨っているように思います。私自身ははっきり幽霊を見たことはありませんが、不思議な体験はいくつか経験がありますし、長く医療業界に勤めていると体験している場合は少なくないようです。私も知らない病院の当直バイトに行くのは時々怖い気分を味わうことがありましたので、最近は避けています。以上、夜の病院の恐怖体験のお話でした。
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