青いジャージの男

仕事帰りに体験した怖い話です。
その日は仕事でトラブルがあり夜遅くに帰宅してました。今の時間は23時。いつもの帰り道も人通りもなく、今日はやけに真っ暗な気がして怖くなってきたのでイヤホンで音楽を聴く事にしました。

しばらく歩いていると怖かった気持ちも落ち着き音楽を歌いながら帰っていると、耳元から「ざっ」と音が聞こえたんです。何回も同じ音楽をリピートして聴いているのにこんな音はしていなかったはず。あれ？おかしいな？と立ち止まり辺りを見回しました。

すると…私の後ろ50mぐらいの所に私と同じように立ち止まっている青いジャージを着た男性がいたんです。前を見ても後ろを見てもこの通りにいるのは私と後ろにいる男性だけ…。ただ偶然立ち止まってるだけだよね？と思いながらも急に怖くなり、何事もなかったかのようにまた歩き出しました。

しばらく歩くとまた聴いている音楽から「ざっ」と音がして…えっ？まさか…と思いながら後ろを振り返ると、あの男性が同じように立ち止まっていました。しかも5mぐらいの近さ。体がビクッとなり絶対に何かおかしい！とパニックになり早歩きで私は歩き出しました。
音楽を止めてしまうとさらに怖くなってしまうと思ったので音量も少し上げて一気に自分の家を目指しました。あと少し、あと少しで私が住んでいるマンシャンに着く！と心で何回も繰り返しながら必死で歩いていた時、また「ざっ」と聞こえたんです。体が一気に強ばりその場に立ち尽くし動けなくなりました。
まさかね…後ろにいるわけないよね？…とゆっくり後ろを振り返った時、息が止まりました。私の顔の目の前に青白い顔をした男性が無表情で立っていたんです。
しかも男性の両手は私の首を絞めようとあと一歩の所で止まっていました。何が起きてるのか分からず私も男性も止まったまま。はっ！と我に返って猛ダッシュで逃げました。角を曲がる時、怖かったけどまた追いかけてくるんじゃないかと思いもう一度振り返ったら、男性は立ち止まったままの状態で口だけニヤリと笑っていました。

次の日ご近所さんが同じマンションで自殺した人がいて救急車で運ばれる所を見た！と教えてくれました。その時の服装が青いジャージだったと…。