とびはね
投稿者:anonymous9 (3)
これは私の母が私を産む前に体験した怖い話です。
私の兄と姉が幼かった頃の話です。
私の兄と姉はやんちゃで、よく家中を駆け回っていました。
起きてから寝るまでずっと走り回るなどかなりアクティブで、お母さんはよく手を焼いていたと聞きました。
そんなある日、夜、母と父が寝室で寝ていると、子供たちの声が聞こえました。すごく楽しそうに、きゃっきゃっとはしゃぐ子供たちの声です。『こんな夜中にあの子たちは、もぉ、、、』と思いましたが、日頃の疲れもあり、目を開ける元気もなく、そのままにしていたそうです。
するとその子供たちが寝室に入ってきて、寝室中を駆け回りました。バタバタと激しく駆け回っていましたが、父はそんな中いびきをかいて気持ちよさそうに寝ていたと言います。
15分ほど経ったころ、子供たちが駆け回るのをやめ、母の背後でぴょんぴょん飛び跳ね始めました。
さすがに母はだんだんイライラしてきました。そろそろ怒ってやろうかと思った時、あることに気がつきました。
母の背後は壁で、人が立てる場所はなく、小さな子供でも複数が飛び跳ねるスペースなんてなかったのです。
また、よく聞くと、それは自分達の子供たちの声ではなく、全く違う子供たちの声で、二人ではなくもっと多くの子どもたちの声だったと言います。
背筋が一気に凍り、金縛りにあったように身動きが取れなくなりました。ただただ、子供たちの楽しそうな声が響き、気がついたら意識を失っていたそうです。
次の日、念の為子供達に昨日の夜何をしていたのか確認をしたところ、夜は少しカードゲームをしてすぐ寝たとのこと。お父さんお母さんを起こさないように声を少し抑えてゲームしていたことを教えてくれました。嘘を言っているようには聞こえず、その通りなのだと思いました。
これで、やはり昨晩はこの子達ではなく、他の誰かであったと確信したようです。
このような体験はその一晩限りで、それ以降は何も起きなかったようですが、結局なんだったのか、わからないままでいるようです。
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