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心霊

roseさんによる心霊にまつわる怖い話の投稿です

部屋の隙間
短編 2022/09/13 23:57 917view
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実家に住んでいた頃の話です。家は古くて大きな家で、私の他に父、母、祖母、父の兄夫婦と兄夫婦の息子、娘と弟と私が暮らしていました。みんな仲が良く毎日食卓を囲んでその日あった出来事などを話すとみんな私の話を笑って聞いてくれてそれが楽しくて私の習慣になっていました。

そんなある日、私が自分の部屋で勉強中にうたた寝してると部屋の中から人の声のような音が聞こえてきました。何を言ってたのか聞き取れないほどの声だったので物音かと思い込みその日はあまり気にしてませんでした。その日以来家にいると誰かに見られてるような視線を感じるようになりました。

部屋の隙間やカーテンの隙間少し暗い所がずっと気になるようになりました。不安になって家族にそのことを話しました。家族はみんな笑っていて、心配しすぎだよ〜と言って私の不安を和らげようとしてくれました。

実際、暗い隙間が気になるなんてよくあることだし、大抵の人は気になったり不安になることがあるようなことだと思います。私も最初はそうでした。気になりつつも、普段と変わりなく過ごしていましたが、毎晩悪夢を見るようになりました。毎日同じ夢です。誰かに腕をつかまれ「でていけ」と言われる夢。夜中に何度もうなされて目が覚めるようになり、私は極度の睡眠不足になり、日常生活を送るのもしんどくなりました。神経質になりいつもイライラするようになっていき大好きだった家族にも当たるようになってきました。

イライラしながら夕ごはんの食事を食べてる時に窓の向こうから聞こえてきます。小さな声でなにか言ってます。気になった私は窓に近づいていくと、「でていけ」という声がしっかり聞こえました。

私はもう限界がきました。この家には家族以外誰かいる。私を家族から引き離そうとしてる。大事な自分の居場所を取られてしまう。

必死の形相で家族に頼んで霊媒師を呼んでほしい。と泣きながら頼みました。家族は私の表情がいつもと違うことや最近の私の行動がおかしかったことから真剣に話を聞いてくれました。

しかし、霊媒師なんてどうやって探したらいいのかわかりませんし、受験生なので勉強で疲れてるのではないかという家族もいました。

そんな時祖母が昔子どもの時にみんなで手を繋いで円をつくり、祈祷師の真似事をして呪文を唱えて神をおろすという遊びをしたと言っていました。みんなは私を安心させるために円を囲んで呪文を唱えました。唱えた所でなにも起きません。祖母も昔の遊びで神に豊作を感謝する遊びということを教えてくれて、きっと私のことを守ってくれるよと安心させてくれました。祖母の言葉を聞いて少し安心したのか久しぶりに家族と他愛もない話をすることができました。

その日はめずらしくぐっすり寝れました。それから何日かして、変な声が聞こえたり、隙間が気になることもなくなりいつも通りに過ごしていました。

しかし、その日母は仕事に行き、父も急に仕事なり、慌てて出ていき、兄夫婦の家族はみんなでお出かけして、祖母も老人会の集まりに行き、弟も友だちと遊びに行きめずらしく家族がいなくて私1人で留守をしてました。誰もいなくてだらだらしようと思ってリビングでテレビを見てました。

すると、窓の向こうに私と同じくらいの女の子がいました。窓に映った自分ではないかと思いましたが、違います。だって、その子の声聞いたことあるんです。いつも夢の中で聞いてる声、女の子がみえる窓はこの前声が聞こえた窓。絶対にあいつだと思いました。近くまで行きました。女の子はじっと立っていました。その時、私の腕をつかんで私に言ってきました。「でていけ」

目が覚めたら私はソファいて家族の心配した顔が見えました。どうやら、家族が帰ってきたらソファで気を失ってる私をみて救急車を呼ぶところだったそうです。

さっきのことを話すと祖母がお寺に頼んで、後日お寺の方がお祓いにきてくれました。それから、悪夢をみることはなくなりましたが、暗い隙間をみると怖くなることがあります。

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コメント(1)
  • 何げに怖い

    2022/09/14/01:41

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