ぶんしんさん
投稿者:風見鶏 (6)
短編
2022/09/04
00:44
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私はごく普通の主婦です。
旦那、6歳の息子、4歳の娘と義母の5人で暮らしており、
旦那は交代勤務で週に3日間は夜勤なので、その時は義母が家事や育児を手伝ってくれています。
元々私は偏頭痛持ちなのですが、ここ最近は特に辛い日があり、そんな時に限ってタイミング悪く旦那は夜勤が多く、どうする事もできない時は薬を飲んでやり過ごしていました。
そんな時は私を気遣ってか、義母が娘の面倒をよく見てくれて本当に助かっていました。
こう言っては自慢に聞こえるかもしれませんが私の娘はなかなか賢く、3歳でアルファベット、4歳ではひらがなとカタカナを覚えていました。
ある日の夕食を作っていた時の事です。
ふと娘のことが気になってリビングの方に行ってみると、なぜか娘がおもむろにゴミ箱を漁っていました。
「なにしてるの?」
「おばあちゃんが だいじなもの すてちゃったから さがしてるの!」
「おばあちゃんのお手伝いして偉いねー!見つかるといいね!」
その時は何一つ不思議とは思わなかったのですが、その次の月も そのまた次の月も娘はゴミ箱を漁っていました。
「また、おばあちゃんのお手伝い?」
「うん!すごく だいじなものなの!」
「何を探してるの?」
「んー…んとね、”ぶんしん”だよ!」
「ぶんしん??なにそれ??」
娘と問答をしていると義母が来て、
「“ぶんしん探し”っていう昔の遊びをしているから、貴方は気にしないで。」
と言われました。
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