いつの間にか次の駅に着いていました。
私は逃げるように電車から飛び出ました。
おぞましかったんです。
人ってなんでもするんだって
思いましたね。
部長があの子になんでもしたように、
みんなが部長に何でもしているんですよ。
あの子と部長の事など
微塵も知りもしないのに、
深い恨みを持ってる、ただそれだけを理由に
全く関係ない人間が感化されて袋叩きにする。
幽霊の世界ではそれがルールなんですきっと。
あの一瞬だけで嫌になる程痛感しました。
だから恨まれるような、ましてや
イジメなんて絶対現世でしちゃいけない。
虐められた方はずっと覚えて
恨みをあの世へ持ってくるから。
人って加害者になら何をしてもいいと
思ってる節ないですか?
加害者の加害者になるのは
誰も気にしないんじゃないですか?
それってとっても怖いことじゃないですか?
でも私があの電車から出たのは別の理由。
もっと他のことだったんです。
私は、私の方に恨みが向いてくるかもしれない
ことに耐えられなかった。
傍観していた私が加害者扱いされたら
溜まったものじゃありません。
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あの世に鉄道乗ってく話って多いけど、鉄道網が異常なまでに張り巡らされた日本特有だよね。
ホラー映画を見ているような怖さがありました。