これって店員さんに言った方がいいのかな?
「はい・・・! はい・・・!! 申し訳ありません! 申し訳ありません! もうすぐです! もうすぐすべて終わりますからぁあああ! だから、許してぇぇぇ!!」
絶叫が響いた
「いや、さすがにヤバいだろ!」
俺は個室から飛び出し、隣の個室をノックした
「おい! 大丈夫か?」
しかし、返事がない
俺は仕方なくドアを開けた
だが、そこには誰もいなかった
確かにここから声がしたのに
どういうことだ?
「あの・・・。どうかされましたか?」
茫然とする俺に店員さんが声を掛けてきた
俺は今起きたことをありのままに話した
すると、店員さんは急に小声になって
「申し訳ありません。すぐに席を変更致します。また、本日のご料金は結構ですので」
と言ってきた
何だか慣れた対応に見えた
店員は隣から聞こえてきた声について何か知っているのか?
俺はさらに聞いてみたが、答えてくれない
それでもしつこく聞いてみると、迷惑そうな顔をして
「もう何年も前のことです。実害はありません。どうかご内密にお願いします」
とだけ答えて、逃げるように去っていった
俺はそのまま家に帰って、そのネットカフェのことを調べてみた
すると、過去にあの場所で自殺があったことがわかった
心が病んでしまったサラリーマンがネカフェの個室で自分の手首を切って死んだようだ
あのザクッ、ザクッという音は自分の手首を切る音だったのだ
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