呪われた花壇
投稿者:hanabou (3)
それから2時間ほど時間が経過し、会話が終了した様子を感じたので私たちは急いで家の中に戻りました。
母親が疲れた顔で部屋に戻ってきたのをみて姉が「なにがあったの?」と問いかけました。
母親はそこで包み隠さず話してくれました。
どうやらこの家の前に住んでいた女性がその花壇を非常に愛してお世話をしていたとのことです。
その花壇が潰されたことが近所の女性は許せなかったとのことでした。
その日から近所から家族は白い目で見られるような生活が始まりました。
学校の登下校するときには、隣人がいて私があいさつをしても無視をするといったなど、非常に陰険な態度を取られました。
家族は肩身が狭くなり、父親が家選びを間違えたことに後悔をしていました。
しかし、話はそれだけでは終わりませんでした。
花壇をつぶした1か月後くらいからでした。
私の妹が目の下にくまを作って起きてきたことがありました。
母親が心配し「どうしたの?眠れなかったの?」と心配する声を掛けましたが
妹は「ヒールの音がうるさかったの」と繰り返し繰り返し何度も同じことを言い続けました。
私たちの住む場所は大学の近くでもあったのできっと夜に飲み会帰りの女性が歩き回っていたのだろうと話を流していましたが、
来る日も来る日も妹は「ヒールの音がうるさい」と言い続けていました。
気になった私は妹が聞こえるといったそのヒールの音が聞こえるか実際に耳を澄ませて夜を過ごしました。
しかし、ヒールの音どころか車が通るような大きな音が立つこともありませんでした。
次の日、妹に「ヒールってどんな音」って聞くと、「カツン、カツンっていつも近づいてくるの」と私に教えてくれました。
私は母親にそれを伝えると、霊的なものではないかと心配になり霊媒師に相談に行くことになりました。
そこでの話は私は聞けませんでしたが、妹は花壇についていた霊に取りつかれた可能性があると聞いたみたいです。
母親は花壇の部分をどうするかどうか悩みました。
引っ越しも検討しましたが、お金持ちの家ではなかったので新しい場所に引っ越すこともできませんでした。
それから少し経ったとある日、私は家に帰るのが遅くなってしまい急いで家に入ろうとしたとき、赤い服を着た女性が花壇の前で立っているのを見かけました。
私は恐ろしくなってすぐに部屋に入って母親に報告しましたが、外に出るとそのような人はいませんでした。
それをきっかけに私はきっと花壇がなくなったことが問題だと思い、鉢植えではありましたが、私の自転車を破棄し、元々花壇だった場所に新しい花を植えることにしました。
花はゆっくりとゆっくりとその目を出していき、最後には綺麗な赤いチューリップの花が咲きました。
それ以来です。
妹が言っていたヒールの音というのが聞こえなくなり、霊的なものは去ったのかと思われました。
私も凄くうれしかったですが、一つだけ今でも気になっていることがあります。
あとあと大人になってから聞いたのですが、その家は父親が母親を撲殺した事件があった家で
村八分的な感じで途中まですごく怖かった
近所の住人が最低の人間しかいないね、これだから田舎はね