夕涼み会の訪問者
投稿者:カヤ (7)
私の卒業した小学校では毎年6年生になると夕涼み会が夏休みに開催されます。先生と保護者の方々のご協力のもとするのですが、私の学校はいろんな心霊的な噂が絶えないところでした。
高台にある学校は昔戦争で亡くなった方を焼却する場所であった言うのが地域では言われており、私の小学校はまさに高台にありました。
私には1学年上の兄、2学年下の弟がおり私の両親は3回夕涼み会に出ています。
毎回父親が保護者ボランティアで来てくれていたのですが、父は小さい頃から霊感が強い方で何度か心霊体験をしている人でした。
兄の夕涼み会の年。初めて参加した父はどんな感じなのかなと思って見ていました。
その時はまだ小学校低学年の弟もお手伝いで参加していました。
お昼過ぎにグラウンドに集合、レクリエーションをしている間に保護者の方がカレーライスを作ってくれ、それを食べてみんなで花火をした後体育館に集まり暗い中で怖い話を聞き、その後夜の校舎で肝試しをすると言うのが一連の流れでした。
和気藹々と時間は過ぎていき、いよいよメインイベントの肝試し。保護者の方達が担当のところへ散らばり子供達が班に分かれ来るのを待ちます。
私の小学校は旧校舎と新校舎があり、肝試しは旧校舎のみで行われます。普段からちょっと薄気味悪い旧校舎でしたが、夜になると気味悪さがましていたようです。
父と弟は他の保護者の方と2〜3人で最後の目的教室である音楽室で待ち構えていました。弟は階段近くで待ち子供たちが上がってきたところに太鼓を叩いて驚かせる役目を父親としていました。
いろんなところから悲鳴が聞こえ保護者達でクスクスと笑っていたようです。
そして最後の班が終わり、入り口にいた保護者の方たちが終わったことを各保護者に伝えるために校舎を回っていました。
父達がいる音楽室に行くために階段を登っているとどこからかパタパタと足音が聞こえたようでした。
まだ子供がいるのかな?と思って階段を登っていくと、音楽室のある3階に後少しで着く時に階段の踊り場を小さな子供がサーッと通り過ぎたそうです。
弟が来ていたのを知っていたのできっとそうかな?と思っていて上がって父たちが待つ音楽室に入りました。
「僕さっき廊下走ってたよね?」とその保護者の方が言うとみんなが不思議そうにその人の顔を見て「え?この子はずっとここにいたよ?」と言いました。
その保護者の方が考えていると、弟が着ている服がさっき見た子供と違う服だったことに気づいたようです。
何を見たの?と話しながら校舎を出ると、外で子供たちが何人かヒソヒソ話をして「怖っ!」と言っていたのが耳に止まりました。
次の日の朝自分の子供さんに何の話をしていたのか聞いたところ「子供が走ってるのを見た人がいる。しかもそれ〇〇の弟じゃなかったんだって」と言ってたそうです。
私の父もあの日あの保護者が言ってた子を見たと言っていました。怖がらせるといけないからと思って黙っていたようです。
ちょうど弟ぐらいの身長で、てっきり兄の同級生かと思っていたようでしたが、その子は1人で校舎にいたことを思い出し、アレはきっと子供の幽霊だったのだと確信したそうです。
私の年にはまた違った体験を私自身がしました。例年通りすることは同じで、怖い話をした後に肝試しになりました。
すんなりと私たちの班は終わりたまらないな〜時間あるよな〜と思っていました。先生にそれを話していると「ならもう一回行ってきていいよ」と言われたので、面白がりまた仲のいい子たちと校舎を走り回っていました。
私たちがついでに先生から「保護者の方に終わったと伝えてきて」と言われたので保護者を探しながでしたが、やはり夜の旧校舎は怖く不気味さがありました。
1人の友達が「そういえば忘れ物してるから教室に行きたい」といい、私たちの教室は旧校舎だったので取りに行くことに。
忘れ物を取った後に、みんなで歩いて出口に向かっているとどこかの教室から音楽が聞こえてきました。
どこの教室?保護者がなんか流してたのかな?みんなで話しながら音楽が聞こえる教室に向かうと音楽がピタッ止まりました。
気のせいだったのかな?と思い教室を覗くと各教室に置いてあるラジカセの電源が入っていました。
切り忘れだろうね!と話をしていましたがよくみるとコンセントが刺さっていない。しかも今は夏休み中で登校日もまだ先。誰がどうつけたの?となり教室に入るのも怖くなってどうしようと思っていたら先生が「どうかしたの?」ときてくれました。
私たちがなかなか戻らないので心配になり迎えにきたそうです。
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