私の幼少時代の体験
投稿者:凛々 (3)
短編
2022/04/16
15:03
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私は、九州の片田舎で育ちました。
結構な旧家でしたが、大きいばかりで古い家でした。
その日は、いつも通りご飯が終わり、風呂に入って、後は寝るだけでした。
私はいつも父、母、弟、私と4人で二階の部屋で寝ていましたが、父はまだ帰っておらず、その日は弟は祖母と一緒に寝てしまい。
私と母は、二階へ行き、布団をひきました。いつもの習慣で、寝る前に絵本を母に読んでもらっていました。
母は正座した状態で、私は母の膝の上に座って絵本を見ていました。その時、突然、停電し、周りは真っ暗になりました。
田舎のことですから、周りからの光など何にもなくて、ただ漆黒の闇となりました。停電は結構長く続きました。
私はなぜだかそーっと手を前に伸ばしました。
伸ばし切った時指先にはっきりと何か触る感触がありました。
私の感触は、明らかに人間の手でした。それも、一瞬ではなく停電の終わるまでずっと私の手を触っている感触でした。
突然停電が終わり裸電球がついたとき、私の目の前には絵本が見え、私の前に人など誰も居ませんでした。
母は私の背中にいましたので、私の伸ばした手に前から触れる事は不可能です。一体あの手は何だったのだろう。今でも不思議です。
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