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呪い・祟り

足が太いさんによる呪い・祟りにまつわる怖い話の投稿です

人を呪わば穴二つ
長編 2022/03/12 18:52 8,313view
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「人を呪わば穴二つ」っていう言葉がありますが、本当にこの言葉通りだと思った出来事を書いてみようと思います。

中学生の時、友達のA子が不登校になりました。
A子と私は中1の時に同じクラスになって、家が近いこともあり、よくお互いの家を行き来するくらい仲良しでした。
だから中2でA子とクラスが別れたことは本当にショックで。
でも、ショックなのは最初だけで、クラスが別々でも仲が良いのは変わらないから、放課後一緒に帰ったり休みの日によく遊んでました。

A子が学校に来なくなったのは中2になって半年くらい経った頃。
待ち合わせして一緒に学校へ登校していたんですが、待ち合わせ時間を過ぎても全然A子が来ないのでその日は私1人で登校したんです。

今日は風邪でも引いたのかな、明日は来るのかなと思ってたけど、翌日もA子は待ち合わせ場所に現れないし学校も休んでる。
そんなに体調が悪いのかと心配になって、その日の放課後にA子の家に行ったら、A子は会ってくれたんだけど何だか様子がおかしいんですよね。
話しを聞くと、中2に上がってすぐの頃から同じクラスの人達にいじめられていたみたいなんです。

A子がいじめられているなんて全然気づかなかった、A子は心配されるのが嫌いな子だから必死に隠してたんだと思う。

A子は学校に行こうとするとお腹が痛くなったり吐いちゃったりするようで、親と先生と相談してしばらく学校を休むことにしたようです。
詳しくは話してくれなかったんだけど、クラスメイトからは結構酷いことをされていたみたい。

憔悴しているA子を放っておけなくて、放課後にA子の家に行って一緒に勉強したり、休みの日はA子の家で遊びました。
でもA子はよっぽどいじめがトラウマになっているのか、中3になっても不登校のまま学校に来ませんでした。
それどころか、中3になってからのA子はやつれてしまい、ふくよかだった体はすっかり骨と皮になってました。

A子が心配で、時々家に行って話して…そんな風に過ごしていたら、中3の夏頃、A子があることを告白してきました。
A子「○○ちゃん(私)にだけ教えてあげる。あのね、私、呪いをかけようと思うの」
私「呪い?呪いって?だ、誰に?」
A子「私をいじめた奴らに。ネットとか本で読んだ…蠱毒って言うんだっけ。それを作ってるんだ。だから、もうすぐ私をいじめた奴らに不幸が降りかかるよ」

そう言いながらA子は、押し入れからある箱を取り出してきました。
A子が両手で抱えられるくらいの大きさの段ボール箱で、容易に蓋が開かないようにしっかりとガムテームが貼られています。
A子はおもむろにガムテープを剥がし、蓋を開けて中身を見せてきたのです。

箱の中には、何の虫かわからないくらい原型をとどめていない死骸がぎっちりと詰め込まれていました。
虫だけじゃなく、多分、ハムスターとか、そういった小動物の死骸も入っていたんです。
とにかく酷い見た目で、臭いも酷くて、思わず吐きそうになり口元を抑えると、A子はすぐ蓋を閉めて箱を元の場所に戻しました。

私「A子ちゃん…、あれ、あれって…」
A子「蠱毒だよ。共食いさせて、生き残った1匹があいつらに呪いをかけてくれるんだ」
私「呪いって怖いじゃん、やめようよ、A子ちゃんにも何かあったら…」
A子「もうすぐなんだ、もうすぐで完成するの。今更もうやめられないよ。あはは、楽しみだなぁ、あいつらも苦しめばいいのに、ざまあみろ、あはは、あははは」

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