体格の良い幽霊

私の実家の子供部屋は２Fにありました。
弟と私の２人姉弟。それぞれ６畳の部屋をもらっていました。
弟は玄関の上、道路に面した北側の部屋。私の部屋は１Fリビング上の部屋です。
小さい頃はよく怖い思いや、不思議な経験が多かったのですが
そのほとんどは自分の部屋で起こったことが多いです。
年中～小学５年生までの間、よく寝ている間に金縛りに合いました。
よく聞く怖い話と同じように、声も出ず動けなくなっている間、胸の上に何かが乗るような感覚。

ただ、あの期間だけは違っていたのです。
ある日、「あっ…」と　金縛りにある予感…と言うか感じる中、２階への階段を上ってくる何かの足音。
決して軽い足取りの音でも、父や母の足音でもなくずっしりと重みのある音。
１段１段を踏みしめて。ゆっくりと…
私は怖さもあって目をつむったまま、しっかりと金縛り状態に落ちていました。

階段を最後まで上りきったあと。
『ガラガラガラッ…』とふすまの開く音がして、その足音の主が私の部屋へ入ってきたのです。

不思議なもので、その何者かが階段を上がってきている時から、見えはしないのに　とても大きくて・黒い・男性　の影のようなものと、【知っている】ような【わかっている】ような気がしました。

部屋の入ってきたその影は私の頭上（目はつむっており、金縛り中なので正しくはないかもしれませんが）から顔を覗き込み、突然ベッド脇に
『ドシ～ンっっ』と倒れました。
それからどのくらい経ったのか…その男の人（？）は何事もなかったかのように、来た時と同じ方法で出ていきました。
が、今思えば　家の外に出て行ったような気配もなく。
家の外から入ってきた訳でもなかった気がします。

神棚の上にある部屋だからなのか
ご先祖さまなのかはわかりませんが、母に聞いたところ母方の祖父は身長が188cmほどで、体格も良かったとの事。
おじいちゃんだったのかも…しれません。