椅子引きのイタズラ

俺はとても怖くて

気づいたら多田くんが叫び声をあげてうずくまっていましたとしか書けなかった。

家に帰るとすでに連絡網が回って来ていたようで
母からも事故について聞かれたが

あまりよく知らないとしか答えなかった

翌日

俺は校長室に呼ばれた

校長室には俺の他に５人の生徒がいて

その中には田中と横井もいた。

周りにいた人間とアンケートで名前が出た生徒が呼ばれたのだろう

また、ソファにはボサボサの髪の毛の細いおばさんがうつむいて座っていた

最初から話し合いの場に呼ばれていたのであろう

田中と横井は泣きながら

「知らないです」

と繰り返していた。

先生が俺の名前を呼び

どんな状況だったか説明して欲しいみたいなことを言って来たが

頭が真っ白になっていた俺も

「よく覚えていないです」

としか言えなかった。

すると

「守るちゃんをこんなにしといてえええええええええええええええええええええええええええ」

急にソファに座っていたおばさんが叫び横井と田中に飛びかかっていった

「落ち着いてください」

先生たちが慌てて止めに入ると

「お前たち今日はもういいから教室に戻りなさい」

と俺たちを外へ出るよう促した