同人作家の末路
投稿者:繭 (42)
私はアニメや漫画、ラノベが大好きな腐女子で若い頃はよくイベントに参加していました。当時私がハマっていたジャンルには同人作家・Aがおり、彼女は押しも押されぬ壁サークル……超大手として知られていました。
私もAの同人誌を好んで買っていたのですが、正直その人柄にはどうにも感心できませんでした。人気同人作家としてちやほやされるうちにAは増長し、自分とカップリング違いの描き手を執拗にいじめ始めたのです。
Aのやり口はとても陰険で、気に入らない作家にだけ自分が主催したアンソロジーの締め切り日を偽って間に合わなくさせる、自分に都合が悪い部分は抜いたメールをSNSに晒して相手を悪者に仕立て上げるなどやりたい放題でした。
しかし世の中非情なもので活動ジャンルの衰退とともにAの取り巻きは去っていき、本の売り上げは落ち込みました。
Aの絵柄も流行りと合わなくなり、人気を取り戻そうと焦っても裏目にでるだけです。Aがいじめていた相手はその後の覇権ジャンルで大手となり、彼女が成し遂げられなかった商業デビューの夢を叶えます。
ある日突然AのSNSアカウントが削除されました。
フォローしていた私は少し驚いたものの、Aの情緒不安定なツイートにはもとから嫌気がさしていたのですぐ忘れました。
そして時は流れ、先日開催されたオリジナル同人誌即売会で一冊の本を手に取りました。売り子をしている場違いな老婆に興味をそそられたのです。
それは実録闘病もののエッセイで、Aがモデルとすぐわかる同人作家が精神病院に入退院を繰り返して心を病んでいく過程がガタガタの線で綴られていました。私は売り子をしているおばあさんに尋ねました。
「作者の方にお会いできますか?」
「娘は死にました。それはあの子の遺作です」
同人ってなんやろ?
人を呪わば穴二つなお話でしたね
自分の界隈にもこのAと似たような作家がいますが、今のところ悪行の報いを受ける感じはありません…
いつか天罰が下ってほしいものです