悪運が強いエスサキ
投稿者:レイレサ (64)
エスサキの嫌らしい態度にキレた知人は大きな声で「あなたがやったんでしょ!」と怒ってしまったのです。
その大声が職場まで響いたようで、職場の人達はみんな冷や冷やしていたそうです。
知人はマシンガンのようにエスサキに文句を言い続け、ようやくエスサキが犯人であると白状したのですが、また言い分が嫌らしかったとのことです。
「私はあなたのことが嫌いだし、仲良くしたいと思わないし、あなたの嫌がることをして内心にやにやしていたけど悪い?」とエスサキがカミングアウトしてきたのです。
知人は言葉を失い、もう怒る気が失せました。
エスサキは知人とのやり取りを職場のいろいろな人にチクったのですが、多くの人はエスサキのことが嫌いだったために、話半分にしか聞いていなかったようです。
何日かしてから、知人の同僚がむすっとしているのです。
知人は同僚に「何があったの?もしかしてエスサキのこと?」と声をかけてみました。
同僚F子さんは最初はエスサキととても仲が良かったのですが、それは表面上だけだったのです。
ある時に契約書の仕上げを数件も抱えていててんてこ舞いだったF子さんはその場にいたエスサキに応援を要請したのです。
ところが、エスサキは「私、し~らない!」とF子さんを見捨ててしまったのです。
作業が多すぎてパニックに陥ったF子さんはこの時初めて「エスサキ死ねばいいのに!」と本気でエスサキの不幸を望んでしまったそうなんです。
その後もエスサキの嫌らしい言動にイライラしたF子さんは、表面上だけ仲良くするふりをして内心は「さっさと消えて欲しい」と思っていたらしいのです。
知人もF子さんもエスサキに対する恨みが段々増えていく中で、徐々にエスサキのこんなところが嫌いだあんなところが不満だと文句言う人が増えていきます。
とうとう社長の奥さんまでもエスサキへの不満をぶちまけてきたのです。
仕事のことでどうしても頼みたいことがあって、奥さんはエスサキにお願いをしたところ、エスサキがこんなことを言い出したそうです。
「私、あなたの言うこと聞きたくないんですけどぉ~」
エスサキの嫌らしい発言に奥さんはイラっとしました。
続けてエスサキはこんなことを言ったそうです。
「だって、あなた大して仕事出来ないくせに、どうして偉そうなの?」
奥さんブチ切れてしまったそうです。
奥さんは社長に愚痴を聞いてもらったそうですが、社長はエスサキみたいなヤバイ人を解雇すると、どんな報復してくるか分からないからやたらと解雇出来ない・・・と言ったのです。
奥さんは社長の頼りない発言にがっかりしました。
「社長はなんであんなヤバい人に声をかけて雇ったんだろう」と悲しくなったそうです。
いろんな人から恨まれているエスサキ、中にはエスサキが不幸になることや消えることを願っている人までいるんです。
まさに命を狙われている状態です。
ところが、エスサキは「私ってぇ、悪運が強いからぁ、今までいろいろあってもはじき返してきたの」と悪運の強さを自慢しては周囲に圧をかけていたのです。
ある日、30歳の瓶底眼鏡をかけていた陰キャの従業員がこんなことをボソっと言い出します。
「あの人・・・背後に禍々しいもの背負ってますね、たぶん生霊ですね」
「あの人が会社に居ない時間帯には会社の空気は普通なんですけど、エスサキさんが入ってきた途端に空気の色が黒っぽい煙がかったような配色になって気持ち悪いんですよ」
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