ウミカクシ 海上の恐怖と街の伝承
投稿者:イエティ (51)
同様に、彼らの一部が付近の漁港に流れ着いた。
この一連の事故についてはフェイクは入れているが、実在するらしく過去の新聞を見れば残っている。
それからその伝承はこういった事故を誘発しかねないと大人たちの間でタブー化した。
実際町の子供たちは海の怖さを知っているし、学校でも学ぶ。
伝承を話さなくても、夜に遊びに行こうとする子供なんていない。
そして伝承は少しずつ薄れていく。
2000年代。
ネットの普及でこの伝承や行方不明事件がネットに載ってしまう。
もっと誇張した伝承と、行方不明になった人数も誇張して書かれていたらしく、それはオカルト好きからしたらとても盛り上がるような内容だったようだ。
これによりまたしても肝試しと称しS浜や付近の漁港に来る人が増えた。
しかし時代が時代なのか、船を盗んだり夜の海に飛び込んだりする人はおらず、行方不明になったとかそういう話はない。
以降、この話はネットの海に埋もれていき海隠し目当ての人間はいなくなった。
そんなこんなで海隠しの話を知るのは俺らの代の一部と親の代が最後だろう。
ちなみに、S浜とかT浦とか書いてるけど実際の地名とは全く被っていないから場所の特定は難しいと思う。
そして最後まで疑問なのはなぜ俺らが海隠しに逢いかけたのか?
賽銭泥棒もやっていないし海を大事にしている。
まあ何かがカクさんのお気に召さなかったってことだろうけど。
あの時見えた黒い影、あれはカクさんや行方不明になった彼らの姿なんだろうな。
ちなみにS浜から出てK埼→T浦→O浜と瞬間移動したわけだが、S浜以外の3つの漁港に集中して遺体の一部が流れ着いたらしい。
O浜は特に多かったそうだ。
中には身元不明のものもあったらしく、発覚した事故以外にも事故が起きているのかもしれない。
※コメントは承認制のため反映まで時間がかかる場合があります。