日本兵の亡霊
投稿者:NAPAJX (1)
私が高校生の時のお話です。
場所は千葉県の南端の田舎町で農業と漁業が盛んな地域で、田舎なので夜になると街灯の明かりだけでは歩くのが危険なくらいの地域で夜道の一人散歩などは大変不向きな場所です。
そんな地域で育った私たちは、高校生ながらにバイク免許を持ち夜になるとバイクで2人乗りをして街に遊びに行っていました。
その日は、友人4人でボーリングをして夜の11時くらいに繁華街を後にし、友人宅に帰宅している時のお話です。バイク2台で一台に2人で走行し計4人で家路に帰宅しました。
季節は12月で学校は冬休みに入っている時期でしたので夜のバイクはとても寒く凍えながら走行していました。
友人Y:「ストライクあんまり取れなかったから今日は調子わりーなー!」
私:「まーチームでは勝ってるから問題ないっしょ笑」
友人Y:「バイトでもしねーと、次回のボーリング代ねーわ」
私:ボーリング場でバイトすれば一石二鳥じゃね」
繁華街からも離れ友人宅に近くなってきて田舎道になって街灯も少なくなってきてた頃でした。
私は友人のバイクの後ろに乗り先頭を走行していて、もう2人の友人は後方を走行し、連なって寒い夜道をその日のボーリングの結果などを話しながら楽しく走行し田舎道なので車や人とはすれ違うこともなく寒い夜風と戦いながら走行していると、前方になにやら人影のような物体が、数少ない街灯のT字路中心に仁王立しているように見えました。
私には初め老人の深夜徘徊とかではないかなと思うくらい特に動く素振りもありませんでした。その時のバイクを運転している「友人Y」と話し、
私:「十字路に老人みたいなのいない?」
友人Y:「じいさんの散歩でしょ!」
私:「なんか兵隊みたいな服きてない?」
友人Y:「じんさんってそんな格好してる人いるじゃん笑」
私:「なんか杖見たいの持ってるしお爺さんだな」
友人Y:「こんな時間に一人で爺さんが歩いてるのもおかしいよな」
私:「もしかしたら、時間的に早朝の散歩かもよ」
友人Y:「でも歩いてねーじゃん」
こんな会話をして徐々にお爺さんらしい人物に近づいてきました。
なんだか手に持っているのは確認できましたが、お爺さんの杖だと思ってあまり気にしていませんでしたが、バイクで近づいていくと突然その軍服を着たお爺さんらしい人物が持っている杖で振りかぶってくるのです。
私:「おい!なんか振りかぶってるぞ!」
友人Y:「うお!あぶねー!」
私:「伏せろ!かわせ!」
友人Yはバイクで振りかぶるお爺さんをかわしました。
私はすぐさま後方を確認しよく見ると、お爺さんの持っている杖は、狩猟銃にそっくりな銃を持っていたのです。
我々は狩猟銃で殴られそうになったのです。
すぐ後方を走行している友人二人に声をかけましたが、聞こえておらず気づいていないようでしたが、我々の動きでやっと理解をしたようで上手く狩猟銃を持ったお爺さんから無事回避できました。
もしかしたら、狩猟銃で撃たれるのではないかという恐怖から我々は後ろを見ることもなく、猛スピードでその場を後にしました。
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