介護施設の怖い話 おじいさんからの呼び出し
投稿者:昇竜 (3)
介護施設で働いていた時に、同僚に起きたお話です。
同僚は22歳の専門学校の新卒の女性。彼女は人当たりもよく、高齢の利用者の皆さんのウケもよく気に入られていました。
その中でも特に彼女を気に入っていたおじいさんがいらっしゃいました。彼は認知症を患っていましたが、できるだけ自分でできることは自分で行うようにしている、自立した生活をしようとされている方でした。
そんな彼も末期の癌と診断され、徐々にできることが少なくなり、職員の手を借りることが多くなってきました。そして、同僚の彼女に介助をして欲しいという要望が出てきました。
そんな要望に応えれるように対応するようになったのですが、彼女への依存が強くなり、毎日24時間彼女の名前を叫ばれるようになりました。
「〇〇ちゃーん、オムツを替えてぇ!」
「〇〇ちゃーん、お腹すいたよぉ!」
もちろん四六時中の彼女の対応は困難であり、依存している状況は良くないので彼女は配置転換となりそのおじいさんの対応から外れることになりました。
彼女と会えなくなったおじいさんは目に見えて元気がなくなり、食事を食べなくなり、程なく亡くなりました。
再び彼女が配置転換で戻ってきて初めての夜勤のこと、何事もなく進んでいたのですが深夜2時ごろ、それは起こりました。
「ピー!ピー!ピー!」
ナースコールが鳴ったのは亡くなったおじいさんの部屋から。
しかし、まだそこは亡くなられたあとは空室のままでした。
機械の故障かと思い、すぐに切った彼女でしたが、また数分後に
「ピー!ピー!ピー!」
何度かなるので受話器をあげてみると、
「〇〇ちゃーん!オムツを替えて!」
「きゃーっ!!!!!!!」
恐怖に慄いた彼女は、その後動けなくなり早朝までスタッフルームの奥から動けなくなってしまいました。
彼女は「ごめんなさい、ごめんなさい」と小声で呟き、体育座りで震えていたそうです。
その後、彼女はもう仕事ができないと退職しました。
介護系の職場は色々とありそうですねぇ…