ゾッとした夢の話 乗車できない人たち
投稿者:昇竜 (3)
介護施設で働いていた時の話です。
日々多くのご利用者の方と接していく中で、介護の仕事の面白さを知りやりがいを感じていました。その中で新しいご利用者の方が来られる一方、亡くなられていく方も多くいました。介護施設などで働いていると避けて通れないのですが、仲が良かったご利用者さんが亡くなると辛くなることもありました。
介護施設での仕事にも慣れてきて、いろいろな仕事を任されるようになった、ある日の頃でした。
責任者の方と残業をしていた時の事です。責任者の方が、昨晩見た夢の話をされました。
その夢は、責任者の方が私にご利用者の方数名を車に乗せるように指示をしたそうです。
しかし、私が「それはできません。」と言ったのです。
責任者は何度も私に数名の利用者さんを車に乗せるように指示を出すのですが、私は頑なに利用者さんを乗車させなかったのです。
あまりにも私が頑ななため、責任者は私になぜ乗車できないのか尋ねたそうです。
すると私は「だって、今名前を言われた方々皆さん亡くなられています。車に乗せることはできません。」と言ったのです。
そこで、目が覚めたとのことでした。
私はその話を聞いて時に、とてもゾッとしました。
なぜなら、責任者の方が夢の中で名前を挙げた数名の利用者さんはみなさん私がとても仲が良かった方たちばかりだったからです。
私が責任者の方にその利用者さんたちと私が仲がいいと話をしたことはないですし、普段はどの方にも平等に接していました。
その夢の話の後、特に何かがあったわけではないですが、いつまでも私たちを忘れないでねと利用者さんたちからのメッセージと受け止めて、大切な思い出として私の心に閉まっています。
いい話ですね。