この話は俺が荒んでいた頃の話。
俺の心に「四つ足の単眼の獣」がいる。
それは耳と鼻はなく、体毛は黒く、四つ足、犬のような口、目は1つで鼻があった部分まで大きい。歯は人間と同じ歯だ。
これから獣と呼ぶ。
心が荒れていた頃は鎖につながっていたものの、精神が安定した後は鎖から解放されている。
獣は今も見つめている。
単眼は目を開き続け歯を鳴らす。ずっと見ている。おそらく憎悪を。
守護霊に見えるも違う。イマジナリーフレンドでもない。これは形をなした憎悪。
決して折れることのない憎悪。
忘れない、ただ忘れない。
傷つけられた怒り、助けなかった怒り、絶対に許さないと。
俺の怒りはいまだ癒えない。
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