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妖怪・風習・伝奇

かかしさんによる妖怪・風習・伝奇にまつわる怖い話の投稿です

小さすぎるおじさん
短編 2026/04/19 01:37 42view

これは私が高校生の時の話。当時は学校帰りにスーパーでバイトをし電車で最寄り駅まで行き、そこから歩いて帰宅するという生活でした。そんなんなので帰宅部でした。部活も初めは陸上部に入ったんですけど、過酷なトレーニングに耐えきれず行かなくなったという、何ともお恥ずかしい理由で退部していました。

母親からは部活しないならバイトでもしろと言われて、私も小遣いがほしかったしということでバイトをしだしたのです。そのバイトも根性無しな私は立ちっぱなしがツラいとかいう理由で辞めようとしていました。

その日もダルいと思いながらバイトに行き、帰りは雨模様でした。天気予報を見てもいなければ傘も持っていなかった私は駅まで走る覚悟でした。

駅までは歩いて15分程です。しとしとと降る雨の中を小走りしていると耳元で、コソコソっと誰かが話す声がしました。ふと横を見たのですが誰もいません。気のせいかと思い、また小走りを始めたのですが、やはり誰かが何かを話しています。しかし横には誰もおらず…

私はとにかくゾッとして、早く駅に着かないかと走り続けました。そんなに時間は経っていなかったはずですが、駅までがとてつもなく遠く感じたのを覚えています。

駅に着いた時はほっとして、サッと手で肩から雨をはたきました。と、その手を見ると人差し指の先に豆粒ほどの何かがくっついているのです。よーく見るとオジサン!そのオジサンはこちらを見て何やら言っています。怒っているような素振りです。ものすごく小さいです!わけが分からず気持ち悪くて、ひゃぁ!っと思わず大きな声を出してしまい、周りの人はこちらを注目でした。恥ずかしさはなく、ただ恐怖でした。振り払おうと手を振りましたがなかなか取れてくれなくて。とりあえずトイレに行きました。トイレに流してしまおうと思ったのです。個室のドアを閉めて指を見ると、オジサンがいません。え?あれ?気のせいだったのか?と思い、少しホッとしたのもつかの間。また耳元で声がします。今度はハッキリ。無駄だぞ。って…

そこからどうやって帰ったのか記憶が曖昧ですが、その日以来、雨の日になるとオジサンを見かけるのです。それも、オジサンは年々、大きくなっているのです。豆粒大だったはずのオジサンは数年で幼稚園児ほどになりました。それは自分にしか見えていないようです。最近見たオジサンは影でしたが大人でした。

私に話しかけてきたのは豆粒大だった時だけ。だから余計、あの時の無駄だぞってなんの事なのか…。トイレに流そうとしても無駄だそって意味だけだったのか、それともほかの意味なのか…

なんで見えるようになったのかとか一切分からないし、なんで雨の日だけなんだろとか思うし。どなたか、このオジサンの情報をお持ちの方、ぜひご教示ください。

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